英語教師のための「例文出し」トレーニング⑥(動名詞)


 今週、当ブログでは、タイトルにもあるように、英語教師の「教授力アップ」をサポートするための、文法項目別の例文の出し方をご紹介しております。

 今日のテーマは「動名詞」です。中学英語では必須の文法項目の一つで、不定詞とセットで扱われることも少なくありません。

 そもそも「動名詞」とは何か。文字通り、動詞が名詞化したものです。意味的には「Vすること」となります。

 たいへん大雑把ではありますが、一応、これが「動名詞」の定義です。もちろん、これだけで生徒が「なるほど!」と言って、納得するはずがありません。

 そこで、我々英語教師は「例えば」と言って、「動名詞」の例文を挙げる必要があります。さぁ、先生なら、どんな例文を出しますか?

 以下に例を挙げます。

(状況設定)

週明け月曜日の朝、学校でクラスメートに会った時、AがBに週末の様子を尋ねている。

(例文)

A: How was your weekend?

B: I enjoyed skiing on Saturday.

(訳文)

A: 週末どうだった?

B: 土曜日、スキーを(することを)楽しんだよ。

 非常に単純な文ですが、実際の会話としては、十分あり得る内容だと思います。

 ここでは、あくまでも英文法が主役ですから、それを引き立たせる意味でも、使用する語彙は、なるべく平易なものがいいと思います。

 難しい単語を使ってしまうと、文意をとることに生徒の意識が向かうので、本来の目的(ターゲットとする文法項目の習熟)とは、ずれてしまいます。

 このように、状況設定を明確にした上で、例文(できれば会話文)を出す。そうして、実際に、ターゲットとする文法項目(ここでは「動名詞」)をどう使うかを生徒にイメージしやすくさせます。

 その上で「型」を教えます。ここでは、enjoyed skiingの部分です。enjoyの後に動詞を置く時は「動名詞」(=Ving)にする、ということです。

 そして、その「動名詞」(*ここではskiing)は「~すること」という意味になります。実際、上記の訳文でも「スキーを(することを)楽しんだ」とあります。

 動詞なんだけど名詞。これが「動名詞」の正体です。

 あとは、こうした「型」を定着させるためにドリルなどを用いて、練習(または演習)するといいでしょう。

 如何でしたか?「動名詞」の例文、スッと出せましたか?

 「オンライン英語教室のUB English」の「英語教師養成コース(Teacher training)」では、「例文出し」のトレーニングをTeacher trainerと「完全マンツーマン」で行います。

 ご興味ある英語教師の先生方、および英語教師を志している方、まずはお気軽にお問合せ下さい。

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