訪日外国人観光客との英会話のきっかけ作り


 コロナ前、訪日外国人観光客の数は、右肩上がりで増えていました。特に、東京、大阪、京都などでは、外国人観光客が街を歩く姿は、もはや日常的な光景になっていました。

 英語を習っている人や、外国文化に興味のある人なら、彼らとちょっと話してみたいなと思ったこと、あるのではないでしょうか?

 とはいえ、なかなか話すきっかけがないのも事実です。何の脈略もなく、唐突に話しかけると、かえって怪しまれるかもしれません。

 そこで本項では、訪日外国人観光客と、自然な形で英会話の機会を持つための方法をご紹介したいと思います。

 ところで、個人的なことで恐縮ですが、私、京都が好きで、コロナ前は、頻繁に京都を訪れていました。

 京都の河原町界隈を歩いていると、本当に大勢の外国人観光客でにぎわっていました。大きな荷物を持って、歩いている外国人もよく見かけました。

 また、京都の地図を見ながら、「どっちへ行けばいいのかな?」と、道に迷っている様子の外国人観光客も少なくありません。

 そこで、今日の英会話は、「京都の河原町付近で、道に迷う外国人観光客を見かけた時」という設定です。また、時期は、ちょうど今頃。11月の紅葉シーズンとします。

 まずはやはり、相手が困っている様子なので、こう声掛けしてみましょう。

Are you alright?

 ごくシンプルに「大丈夫ですか?」と声掛けします。これなら、英語圏以外の国から来た人でも理解できますし、相手も安心することでしょう。

 こう聞かれて、実際に何かで困っているなら、何か具体的な返答があるはずです。例えば、

I can’t find the Yasaka Shrine.

 これは、「八坂神社が見つかりません」という意味です。このように、具体的な場所が聞かれたら、こちらとしても答えやすくなりますよね?

 そこで、場所を知っているならば、そこからの行き方を教えてあげましょう。例えば、

Go up this street to the end. Then, you’ll find it.

 この文の意味は、「この通りを突き当たりまでまっすぐ行って下さい。そうすると、見つかりますよ」です。

 今、阪急河原町駅周辺にいると思って下さい。そうすると、まさに、四条通を東に向かって、突き当たりまでまっすぐ行くだけですね。

 ここで、「Go up」という表現がありますが、この「up」は必ずしも「上へ」という意味ではありません。「straight」(まっすぐ)に近い意味で使っています。

 こうして、道案内をしてあげると、相手はこのように返してくるでしょう。

Oh, thanks. I want to go there to see red maple leaves.

 この文の意味は、「あっ、ありがとうございます。私は紅葉を見に、そこへ行きたいんですよ」です。

 このように、ただ、お礼を言うだけでなく、何か具体的な目的を話してくれるかもしれません。

 このように、相手が具体的な目的を話してくれたら、もうちょっと会話を広げたいですよね?

 京都のことをある程度、知っている方であれば、次のようなことが伝えられます。

Maple leaves? Then, I’d recommend Eikando.

 これは、「紅葉ですか?だったら、永観堂がおすすめです」です。観光客にとっては、地元の人からの「おすすめ」は、貴重な情報ですので、喜ばれるはずです。

 ただ土地勘がないので、「永観堂」と言われても、ピンと来ないかもしれません。そこで、

Eikando? Is it far from here?

 これは、「永観堂?それは、ここから遠いですか?」という意味の質問です。確かに、その場所を知らなければ、距離がどれ位かは、気になるところですよね?

 河原町から永観堂。そう遠くはありませんが、歩くとちょっと距離があります。そこで、

Not so far. You can take Bus number five right over there.

 この文の意味は、「そんなに遠くはありません。あそこで、5番のバスに乗れますよ」です。

 このように、具体的にどうやって行けばいいのかを教えてあげられるといいですね。それに、歩く道順を教えるよりも、「5番のバスに乗れますよ」の方が楽ですね。

 こうして、具体的な方法を教えてもらえば、「行ってみよう」という気になるでしょう。

OK. I’ll try. Thanks.

 この文の意味は、「わかりました。行ってみます。ありがとうございます」です。この「I’ll try.」は、相手の薦めに対して、「やってみます」などという意味でよく使います。

 このように、「大丈夫ですか?」という、至ってシンプルな声掛けから、訪日外国人観光客との英会話を広げることができます。

 では、ここまでの英会話を以下にまとめます。

A: Are you alright?

(大丈夫ですか?)

B: I can’t find the Yasaka Shrine.

(八坂神社が見つかりません)

A: Go up this street to the end. Then, you’ll find it.

(この通りを突き当たりまでまっすぐ行って下さい。そうすると、見つかりますよ)

B: Oh, thanks. I want to go there to see red maple leaves.

(あっ、ありがとうございます。私は紅葉を見に、そこへ行きたいんですよ)

A: Maple leaves? Then, I’d recommend Eikando.

(紅葉ですか?だったら、永観堂がおすすめです)

B: Eikando? Is it far from here?

(永観堂?それは、ここから遠いですか?)

A: Not so far. You can take Bus number five right over there.

(そんなに遠くはありません。あそこで、5番のバスに乗れますよ)

B: OK. I’ll try. Thanks.

(わかりました。行ってみます。ありがとうございます)

 如何でしたか?「訪日外国人観光客との英会話のきっかけ作り」について、少しは感じをつかめましたか?

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