英検準1級二次試験の質疑応答(No.4)について


 英検準1級二次試験の質疑応答は、No.2,3,4の計3問あります。このうち、No.2とNo.3は、絵カードで扱ったトピックに関連した、社会性のある質問がなされます。

 一方、No.4は、絵カードのトピックと若干、関連性はあるものの、No.2やNo.3と比べると、もう少し対象範囲を広げた質問になります。

 ただ、質問はNo.3と似ており、「Do you think that S V?」(あなたはSがVすると思いますか?)という形式のものが多く出題されます。

 ですので、答え方はNo.3同様、まず、YesかNoかを表明します。その上で、その理由を述べます。

 ここでもやはり、「主観的」ではなく「客観的」な意見を述べることが重要です。よって、「I」を主語にするのではなく、PeopleやThe governmentなど、第三者を主語にします。

 では、具体的に、どう答えればいいのか。以下に質問例を挙げます。その後、解答例を挙げますので、ご参照下さい。

(例)Do you think that the advantages of using social media outweigh the disadvantages?

 この質問例の意味は、「あなたは、ソーシャルメディアを使うことのメリットは、そのデメリットを上回ると思いますか?」です。

 では、この質問に対する答えを考えてみましょう。以下の解答例は、Yesに対する理由を述べるものです。

(例)We can easily find those with the same interests and share some ideas and information with them by using social media. Also, these may help us do a new business.

(訳)「我々は、ソーシャルメディアを使うことで、同じ興味を持つ人たちを容易に見つけ、案や情報を共有できる。また、このことが、新事業を行う助けになるかもしれない」。

 この解答例では、ソーシャルメディアを通じて「できること」を述べています。これは、質問にあるメリット(advantage)を述べるのに有効な方法と言えます。

 その意味で、助動詞canは、メリットを述べる上で、有用な語と言えましょう。その上、easily(容易に)という肯定の意味を持つ副詞を使って、Yesをサポートしています。

 「できること」の具体例としては、「同じ興味を持つ人を見つけられる」という点と、「アイデアや情報を共有できる」という点の2つを挙げています。

 これらはいずれも、ソーシャルメディアを使うことで得られるメリットとしては、非常にわかりやすく、また多くの人がイメージしやすい内容かと思います。

 更に、こうしたことが、生み出す波及効果について、2文目で言及しています。1文目で挙げたメリットに追加する形なので、Also「また」を2文目の文頭に置いています。

 Alsoはこのように、「肯定+肯定」といった論理展開をする際に使うことのできる接続副詞です。英検準1級二次試験の質疑応答の際にも、使える語です。

 では次に、Noの解答例を見てみましょう。「ソーシャルメディアを使うことのメリットがデメリットを上回ることはない」という意見の理由です。

(例)People sometimes speak ill of someone through social media. This is one of the negative aspects of using social media, and it is almost impossible to improve the situation.

(訳)人々は時に、ソーシャルメディアを通じて、人の悪口を言う。これは、ソーシャルメディアを使うことの悪い側面の一つで、その状況を改善するのは、ほぼ不可能だ。

 この解答例では、ソーシャルメディアの否定的な側面としてよく挙げられる「誹謗中傷」について触れています。

 「誹謗中傷」を英語では「malicious slander」と言いますが、これは日常語ではないので、その場ですぐには思いつかないかもしれません。

 その場合、それに代わる表現を考える必要があります。解答例では、「speak ill of」という熟語を代わりに使っています。

 このように、難しい表現を易しい表現に言い換えて意見を述べるというのも、英検準1級二次試験の質疑応答では、非常に大事なことです。

 と言うのも、言いたいことがあっても、それを英語でどう表現するかが瞬時に思いつかないこともあるからです。その時に、沈黙してしまうのは、避けたいところです。

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