TOEICによく出る英語の「型」⑥(assistの使い方)


 よく、テレビ番組で、司会者の横に、補助の役割を担う「アシスタント」(=assistant)と呼ばれる人がいますよね。

 このassistant。単語の成り立ちを見ますと、「assist(動詞)」+「-ant(「人」を表す接尾辞)」です。

 assistの意味は「(人)を補助する」です。厳密に言うと、「BのことでAを補助する」です。

 まず、「Aを補助する」なので、Aがassistの目的語です。よって、assistの直後にAを置きます(assist A)。

 では、「Bのことで」の「~のことで」に相当する語句は何か。これは、前置詞withです。

 つまり、assistは「assist A with B」(=BのことでAを補助する)という型をとる動詞だということです。

 この型、assistの類語のhelpも同じです。「help A with B」(=BのことでAを手伝う)という型をとります。

 ですので、この2つの型(「assist A with B」と「help A with B」)は、セットで覚えておきましょう。

 では、「assist A with B」の例文を見てみましょう。

(例文)The CEO asked Ms. Morita to assist the new employees with their duties.

(意味)社長は森田さんに新入社員の仕事を手伝うよう頼んだ。

 この例文では、「assist A with B」のAに相当するのがMs. Morita、Bに相当するのがtheir dutiesです。

 では、「社長は森田さんに新入社員が報告書を書くのを手伝うよう頼んだ」だとどうか。

 この場合は、The CEO asked Ms. Morita to assist the new employees in writing a report.となります。

 先ほどの例文とは、「型」が違いますね。ここでは、「assist A in Ving」(=AがVするのを手伝う)という型が使われています。

 つまり、assistには2通りの型がある、ということです。

①assist A with B「BのことでAを補助する」

②assist A in Ving「AがVするのを手伝う」

 これら2つの型、いずれも目的語は同じです。その後、名詞が来る場合はwith、動詞(動名詞)が来る場合はinを、それぞれ用います。

 では、TOEICでは、どんな問題が出されるか。以下に例題を挙げます。

(例題)The CEO asked Ms. Morita, who is in charge of in-house training, to (     ) the new employees in writing a business diary.

A. assist   B. lead   C. support   D. teach

 この例題の意味は、「社長は、社内研修の責任者である森田さんに、新入社員が日誌を書くのを手伝うよう頼んだ」です。

 この問題、「意味」で解こうとすると、ちょっと迷ってしまうかもしれません。

 先の訳文の「手伝う」の箇所を「導く」(lead)、「サポートする」(support)、「教える」(teach)に変えても、意味は通りますよね。

 つまり、この問題は「意味」ではなく「型」で解く必要がある、ということです。「assist A in Ving」という「型」の知識があれば、迷わず正答を選べます。

 leadは「~を導く」という意味の他動詞で、「lead A to B」(=AをBに導く)という型をとります。

 supportは「~を支える」という意味の他動詞で、[SVO](第三文型)をとる動詞です。

 teachは「(人)に(もの)を教える」という意味の他動詞で、[SVOO](第四文型)をとる動詞です。「give型」の動詞で、「teach A B」または「teach B to A」の型をとります。

 先の例文でteachを用いると、The CEO asked ~ to teach the new employees how to write a business diary. となります。

 この問題の4つの選択肢は、いずれも「日常語」です。よって、ほとんどの受験者が、4つの動詞の意味を知っているはずです。

 但し、それぞれの「型」(=用法)を知っているかどうか。ここが、この問題に正答できるかどうかの分かれ目となります。

 TOEICは、こういった類の問題がしばしば登場します。よって、TOEICでスコアを伸ばしたい方は、こうした「型」の知識を身に着ける必要があります。

 こういった「型」は、英語にはたくさん存在します。その中でも、とりわけTOEICによく出る「型」を優先的に覚える。これが、TOEICスコアアップの要諦です。

 「オンライン英語教室のUB English」の「TOEIC対策」では、TOEICによく出る「型」を習熟するためのトレーニングを行っております。

 ご興味ある方、まずはお気軽にお問合せください。レッスン内容に関する詳しいご相談は、「無料個別カウンセリング」にて承っております。

 尚、本日(2021年1月9日[土])、Amazon Kindleにて『TOEICによく出る型 (他動詞+O+前置詞) 完全マスター・100問』をリリースしました。どうぞご活用下さい!