TOEICによく出る英語の「型」③(equipの使い方)


 フィットネスクラブに行くと、ベルトの上を歩いたり、走ったりしている人がいますよね。あの器具、英語で何て言うか、ご存知ですか?

 あれ、treadmill「トレッドミル」って言います。「ふ~ん。でも、それとTOEICと、どう関係があるの?」と思われたかもしれません。

 TOEIC・Part1(写真描写問題)の問題で、ある男性が、そのトレッドミルに乗って、歩いている様子が写真に写っているとします。

 その際、普通なら、A man is walking on the treadmill.「ある男性が、トレッドミルの上を歩いている」と言いますよね。

 ところが、素直じゃないTOEIC問題作成者は、敢えてこう表現します。

A man is walking on exercise equipment.

 この文の意味は、「ある男性は、運動器具の上を歩いている」です。そう、treadmill「トレッドミル」とは言わず、敢えてexercise equipment「運動器具」と表現するのです。

 実際、TOEICでは、Part1に限らず、equipment「器具、装置」という単語は、非常によく出ます。

 さて、今日のテーマは、このequipmentの動詞形のequipについて、です。equipmentほど出現頻度は高くはありませんが、Part5(又は6)で出ることがあります。

 equipとは、「~を備え付ける」、「~を装備する」という意味の他動詞です。厳密には、「AにBを備え付ける」です。

 この「AにBを備え付ける」という表現。この時、Aがequipの目的語になります。そして、前置詞を挟んで、Bが来ます。さて、この時に用いる前置詞は何か?

 これは、「所有・所持」の意味合いを持つwithです。つまり、equipはequip A with B「AにBを備え付ける」という型をとる動詞だということです。

 このwithは、equipの他、provide「~を提供する」、supply「~を供給する」、serve「~を出す」などの「授与動詞」と共に、A with Bの型で用います。

 では、ここで、equip A with Bの例文を見てみましょう。

(例文)Leicester Hotel equips all the guest rooms with modern amenities.

 この文の意味は、「レスターホテルは、全ての客室に最新設備を備えつけている」です。「equip A with B」のAがall the guest rooms、Bがmodern amenitiesです。

 また、equipは、しばしば受動態で使われることもあります。目的語のAが主語として前に出て、A is equipped with B.「AにはBが備え付けられている」とします。

 例えば、先の例文で言うと、At Leicester Hotel all the guest rooms are equipped with modern amenities.となります。

 今回の例文は、いずれも「ホテル」や「客室」など、「もの」が主語でしたが、「人」が主語に来た場合は、再帰代名詞(oneself)が目的語になることがあります。

 以下に例文を挙げます。

(例文)The miners equip themselves with a flashlight.

 この文の意味は、「炭鉱夫たちは、懐中電灯を装備している」です。このように、主語と目的語が同一人物である場合、目的語に再帰代名詞を用います。

 では、TOEICでは、具体的にどういった問題が出るのか。以下に例題を挙げます。

(例題)Leicester Hotel (     ) all the guest rooms with modern amenities such as Free Wi-Fi and an air purifier.

A. equips   B. offers   C. possesses   D. prepares

 問題文の意味は、「レスターホテルは、全ての客室に、無料のWi-Fiや空気清浄機などの最新設備を備え付けている」です。

 この問題、文の意味から解こうとすると、どれも正解に見えてしまうかもしれません。よって、型の知識が必要になります。

 つまり、この問題に正答するには、「equip A with B」という型を知っておく必要がある、ということです。

 ちなみに、他の選択肢を見ますと、offer A B(又はoffer B to A)「AにBを提供する」です。これは、「give型」(=SVOO)の動詞で、2つの目的語をとります。

 possessは「~を所有する」という意味の動詞で、[SVO]の第三文型をとる動詞です。よって、「V+目的語+前置詞+目的語」という型はとりません。

 prepareは「~を用意する」という意味の動詞で、prepare A for B「BのためにAを用意する」という型をとります。

 このように、TOEICでは、「意味」ではなく「型」で解く問題がよく出ます。ですので、TOEICでスコアを伸ばすには、「型」の知識を増やす必要があります。

 こういった「型」は、英語にはたくさん存在します。その中でも、とりわけTOEICによく出る「型」を優先的に覚える。これが、TOEICスコアアップの要諦です。

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