皆さん、informationという単語は、聞いたことありますよね。ショッピングモールなどに行くと、必ず「インフォメーション」って書いてあるところがありますね。
そのせいか、授業でinformationの意味を問うと、「案内所?」と答える生徒が少なくありません。
確かに、informationには「案内所」という意味もありますが、これは第一義ではありません。第一義は「知らせること」です。あるいは、「情報」です。
では、この動詞形のinformはどういう意味か。これは、先のinformationを参考にするとわかります。
informationの意味が「知らせること」な訳ですから、informの意味は「~を知らせる」です。より厳密に言うと、「(人)に(もの)を知らせる」です。
で、その使い方ですが、informは、[SVO]の第三文型をとる動詞です。ですので、tellのように、「tell A B」と、目的語を2つ並べることはできません。
そこで、前置詞を用います。「inform A of B」という型をとり、「A(人)にB(もの)を知らせる」という意味になります。
TOEICでは、このinformの型は、よく問われます。それだけに、TOEICを受験する方は、ぜひ覚えておきたい型です。以下に例文を挙げます。
(例)The notice on the bulletin board informed us of the time and place of the upcoming seminar.
この例文の意味は、「掲示板の知らせで、今度のセミナーの時間と場所を知った」です。直訳すると、「掲示板の知らせが、我々に今度のセミナーの時間と場所を知らせた」です。
「inform A of B」の型になってますよね。Aに相当するのがus「我々に」、Bに相当するのがthe time and place of the upcoming seminar「今度のセミナーの時間と場所を」です。
上の例文は能動態の文ですが、TOEICでは、「inform A of B」を受動態で用いるケースもあります。
つまり、目的語のAが主語に出て、A is informed of B (by C).「(Cによって)AがBを知らされた」となる、ということです。以下に例を挙げます。
(例文)We were informed of the time and place of the upcoming seminar by the public relations officer.
この文の意味は、「我々は、広報担当者によって、今度のセミナーの時間と場所を知らされた」です。
ここで注意が必要なのが、「前置詞of」の扱いです。受動態になっても、前置詞ofは省略できません。
TOEICの問題(Part5[又は6])では、前置詞ofの箇所が空所になり、選択肢に前置詞が並ぶ、という可能性があります。
又は、informedの箇所が空所になり、選択肢に動詞の過去分詞形が並ぶという可能性もあります。以下に例題を挙げます。
(例題)We were ( ) of the time and place of the upcoming seminar by the public relations officer.
A. announced B. informed C. noticed D. told
この時、「inform A of B」および、その受動態の「A is informed of B.」の型の知識があれば、難なくBを選べます。
逆に、この型の知識がなく、意味だけで解こうとすると、どれも正解に見えてしまい、選ぶのに苦労するでしょう。
ちなみに、他の選択肢が何故ダメかを解説しますと、announceは「announce that S V」(SがVすると発表する)という型をとります。
noticeは「~に気付く」という意味である上、「notice that S V」(SがVすることに気付く)という型をとるので、ここでは不可です。
tell(toldの原形)は、先にも述べたように、「tell A B」と、目的語を2つ並べます。もしくは、「tell B to A」という型をとります。
このように、TOEICでは、単に動詞の意味を知っているだけでは解けない問題がよく出ます。
動詞の意味を知っていることに加えて、「型」の知識を必要とする問題がよく出る、ということです。
なぜなら、TOEICは「コミュニケーション能力」を問う試験だからです。つまり、単語の知識量よりも、日常語をどれだけ使いこなせるかを問う、ということです。
これまで、単語の意味を覚えることに、必死になって取り組んできた方は、ちょっと目先を変える必要があるかもしれません。TOEICのスコアアップを目指すなら。
こういった「型」は、英語にはたくさん存在します。その中でも、とりわけTOEICによく出る「型」を優先的に覚える。これが、TOEICスコアアップの要諦です。
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