ＴＯＥＩＣ・Ｐａｒｔ３、４で正答数を増やすには、何より「質問文の先読み」が重要です。
質問内容を頭に入れた上で本文を聞くと、「答えの核心部分」を絞って聞くことが可能となります。
それともう一つ、重要なことがあります。それは、本文中の「答えの核心部分」を聞き取った後の正解の選択肢との「マッチング作業」です。
「マッチング作業」とは、「答えの核心部分」と「同じ内容の選択肢」とを合致させる作業のことです。この時、大事なのは、「言い換え」に気付くことです。
正解の選択肢では通常、「答えの核心部分」で使われている語句と同じ意味を持つ別の語句が使われています。つまり、同じ内容を別の表現で言い換えている、ということです。
その「言い換え」に気付けば、正答できます。そして、その数が増えると、当然、ＴＯＥＩＣのスコアはアップします。
つまり、ＴＯＥＩＣのスコアをアップさせるには、ＴＯＥＩＣ特有の「言い換え」に慣れる必要がある、ということです。
では、ＴＯＥＩＣによく出る「言い換え」には、どんなものがあるのか。本項では、具体例を挙げながら、説明していきたいと思います。
まずは、質問文を見てみましょう。
Why was the football match canceled?
この質問の意味は、「何故、フットボールの試合は中止になったのか？」です。これは、ＴＯＥＩＣ・Ｐａｒｔ４の問題を想定したものです。
次に、この問題のKey sentence「正答を導く鍵となる文」を見てみましょう。
The football match was called off due to the inclement weather.
このKey sentenceの意味は、「フットボールの試合は、悪天候のため中止になった」です。
このKey sentenceの「was called off」（中止になった）を、質問文では「was canceled」（中止になった）に、言い換えています。
本文を聞く前に、質問文に目を通していて、なおかつ「cancel = call off」というのを知っていれば、was called offと聞こえた際、「これがKey sentenceだ！」とわかります。
更に、その後に「答えの核心部分」が続きます。それは、due to the inclement weatherです。
due toは「～のせいで」という意味の理由を表す前置詞です。質問が「Why?」なので、due toの後の目的語が「答えの核心部分」となります。
due toの目的語であるthe inclement weather。これは「悪天候」という意味です。inclementは「（天候が）荒れた、悪い」という意味の形容詞です。
そして、この問題の正解の選択肢は、以下の通りです。
Because the weather was (b ).
さて、この空所には、どんな言葉が入るでしょうか？頭文字は「b」です。Key sentenceの「答えの核心部分」は、the inclement weatherです。
つまり、空所にはinclementと同じ意味（＝「悪い」）を持つ単語（形容詞）が入る、ということです。
もうお分かりですか？正解は「bad」（＝悪い）です。Because the weather was bad.で「天候が悪かったので」という意味になります。
では、改めてこの問題をまとめてみましょう。
(Key sentence)
The football match was called off due to the inclement weather.
(Question)
Why was the football match canceled?
(Answer)
Because the weather was bad.
この問題では、「言い換え」が３つ見られます。
①call off → cancel
②due to → Because
③inclement → bad
ＴＯＥＩＣ・Ｐａｒｔ３、４では、Key sentenceを正確に聞き取る「リスニング力」に加えて、こうした「言い換え」に瞬時に気付く「瞬発力」が求められます。
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