英単語の語源を覚えて語彙力強化を助ける書籍が多数販売されています。英単語の語源を知れば、一気に知っている語彙の数を増やせるというものです。私も大学生の頃に、語源にハマって、『英語語源辞典』や『リーダーズ英和辞典』などでよく語源を調べました。で、実際に語彙を増やすのに役立ったのかというと、「それなりには」というのが私の見解です。「大いに」ではなく。何故「それなりには」なのかを本項で論じてみたいと思います。
英語の語彙増強に語源の知識が役立つケースというのは、語の成り立ちがはっきりしているものです。例えば、television「テレビ」という単語。接頭辞のteleには「遠隔の」、語幹のvisには「見る」という意味があり、接尾辞のionは名詞を作る役割を担います。
そして、同じ接頭辞から始まる単語をまとめて覚える。例えば、telephone「電話」(=tele「遠くの」+phone「音」)、teleworking「テレワーク」(=tele「遠隔地での」+working「仕事」)、telescope「望遠鏡」(=tele「遠くを」+scope「見る」)など。
また、同じ語幹を持つ単語をまとめて覚える。例えば、visible「可視の」(=vis「見る」+ible「~できる」)、advise「助言する」(ad「先を」+vise「見る」)、revise「見直す」(=re「再び」+vise「見る」)など。
また、先程出てきたscopeつながりでmicroscope「顕微鏡」(=micro「小さなものを」+scope「見る」)を覚えたり、phoneつながりでmicrophone「マイクロホン」(=micro「拡大する」+phone「音」)を覚えたり、といった形で語彙をどんどん増やすことができます。こういったことが、語源で語彙を増やすおもしろさであり、また有効な点だと言えます。
ただ、英単語は、先の例で挙げたような、語の成り立ちがはっきりしたものばかりではありません。中には「語源不詳」のものや、英語本来語もあります。概して言うと、比較的新しく英語になった単語や、綴りの長い単語は、語の成り立ちがはっきりしていて、語源の知識を活かしやすいと言えます。一方、綴りの短い単語や、英語になって随分と時が経った単語は、語源がわかり辛い上、多義語であることが多いのです。また、原義(元々持っていた意味)と今、幅広く用いられている意味とが大きくずれてしまっている語もあります。こういった単語も語源の知識を生かしにくいと言えます。だから、語源で語彙を増やす方法の有効性は「それなり」なのです。
如何でしたか?「オンライン英語教室のUB English」では、「なかなか単語が覚えられない!」という方に、語源も含めた様々な方法で語彙の習得をサポート致します。英語の語彙増強に苦労している方、まずはお気軽にお問合せ下さい。