授業で「自動詞」、「他動詞」という言葉を出して文法の解説をしていると、よく生徒から「自動詞、他動詞って、覚えなきゃいけないんですか?」と聞かれます。これについての私の回答は、「知っておいた方がいい」というものです。
何故、自動詞、他動詞の知識が必要なのか。これは、正しく英文を作るのに役立つからです。動詞の意味を漠然と知っているだけだと、使い方を誤る可能性があります。特に、類語の使い分けがうまくできない確率が高くなります。
例えば、「話す」を英語で何と言うか。思いつくところを挙げると、talk, speak, tellあたりでしょうか。では、電話での会話で「マイクさんと話せますか?」を英語で何と言うか。正解は、May I speak to Mike, please? です。
この時、speakをtalkで代用することもできます。でも、tellは不可。何故なら、tellは、「第四文型をとる他動詞」だからです。つまり、目的語が2つ必要な動詞だということです。例えば、Tell me the story.「私にその話をして」など。meとstoryがtellの目的語です。
tellの語義は「(人)に(もの)を話す」です。つまり、「(人)と話す」)という使い方はできない、ということです。「~を」にあたるものがなくてはならないのです。ですので、もし、May I tell Mike, please?「マイクさんに話せますか?」と言うと、相手は「(マイクに)何を話すの?」と思うはずです。
その点、speakやtalkは「話す」という意味の自動詞なので、「(人)に」とか「(もの)を」といった目的語はなくてもいいのです。敢えて「(人)に」という情報が必要な場合は、前置詞to(又はwith)を付けて、speak to Mikeとします(*talkも同様)。また、「(人)と(もの)について話す」という場合は、自動詞のtalkを用いて、talk to Mike about the trip「旅行についてマイクと話す」とすることができます。
このように、同じ「話す」という意味を持つ動詞であっても、自動詞か他動詞かによって、使い方が異なります。その知識がないと、正しい英文で話すことができません。ですから、自動詞、他動詞は「知っておいた方がいい」のです。
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