かつて中学英語の教科書で、prettyという単語が出てきて、「かわいい」っていう意味だと習った。ところが、英会話のテキストに「A: How are you? B: Pretty good.」という会話文が載っていた。この「Pretty」って、いったい何なのか。本項でご説明致します。
「Pretty good.」の「Pretty」は「かわいい」という意味ではありません。この「Pretty」には、「かなり」とか「とても」といった意味があり、veryに近いです(*但し、veryと比べると、程度は弱いですが)。
また、「Pretty good.」の「Pretty」は「副詞」で、形容詞のgoodを修飾しています。つまり、「pretty」は「かわいい」という意味の形容詞と、「とても」という意味の副詞の、二つの働きがあるということです。
副詞の「pretty」は、通常、肯定文で用います。先のように、I’m pretty good.「かなり調子が良い」といった具合です。I’m not pretty good.「あまり調子が良くない」といった否定文では、通常、使いません。この場合は、「pretty」の代わりにveryを使います。
「~だと確信している」という時に、「I’m sure that ~.」という表現を用いますが、sureの前に「pretty」を置くことで、確信度合いを強めることができます。I’m pretty sure that he will join us.「彼は絶対来ると思うよ」といった具合です。
用法に注意が必要なのが、後に「形容詞+名詞」が続く場合です。例えば、a pretty dark jacket。このpretty、強く発音すると「かわいい」に、弱く発音すると「かなり」になります。混同を避けるため、「かなり」の場合、「pretty」の代わりにquiteを使えます。
ちなみに、この「pretty」。語源を紐解くと、元々はtricky「トリッキーな、狡猾な」という意味だったのです。現在の「かわいい」とか「かなり」といった意味で使われるようになったのは、15世紀頃からです。
確かに、綴りを見ると、「pretty」と「tricky」、ちょっと似てますよね。prettyだけでなく、英語には、原義(元々の語義)と現在の意味とが大きくずれてしまっている単語がたくさんあります。
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