英文エッセイのアイデアが1つしか思いつかない時の対処法


 英検2級や準1級では2つ、1級やTOEFL、IELTSでは3つのアイデアが求められますが、生徒からは「アイデアが1つしか浮かばない」という声をよく聞きます。

 Introduction(導入部分)で、Thesis Statement(主題文)を述べます。そして、それをサポートする理由をBodyで2つ挙げなくてはならない。しかし、1つしか理由が浮かばないと言うのです。そして、2つ目の理由を考えるのに多くの時間を消費してしまう。

 しかし、試験時間は決まっています。「時間がない」と言って焦ると、余計にアイデアが出にくくなります。かと言って、2つ目の理由が浮かんでいないのに、書き出す訳にはいかない。こう考えて、時間だけが過ぎてしまうのです。

 こういった事態に陥った時、どうすべきか。私は「たとえ1つであっても理由が浮かんでいるのであれば、書き出してしまった方がいい」と言っています。そして、1つ目の理由を書きながら、2つ目のアイデアを考えるのです。

 前にも述べたように、「アイデア出し」と「その他の作業」は、脳の働きが違うようなのです。だから、2つの異なる行動を同時進行で行うことが可能です。実際、1つ目の理由を書いている最中に考えがまとまり、2つ目の理由が浮かぶことがしばしばあります。

 画家の草間彌生さんは、作品を作る際、事前に何も考えずに制作に取り掛かるそうです。「どんな作品が仕上がるか、自分でもわからない」と。描きながら、どんどんアイデアが出てきて、創作していくとのこと。真っ白な画用紙を前に身構えていてもアイデアが浮かばない。アイデアを出すには、別の作業と同時進行で行う方がいいということです。

 アイデアが浮かばない。それイコール、アイデアがないという訳では必ずしもありません。むしろ、アイデアは潜在しているけれども、真っ白な紙の前で動きが止まった状態だと、それが顕在化しにくいということなのでしょう。

 だからこそ、1つでも理由が浮かんでいるのであれば、書き出してしまった方がいい。書くという作業を施すことで、脳に刺激を与えるのです。そうすることで、潜在していたアイデアが顕在化することがあります。

 構成や内容の前に、statementとその理由が浮かばない。そんな悩みを抱える方には「オンライン英語教室のUB English」が開講する「英文ライティング添削」がお薦めです。書いたものを添削するだけでなく、アイデアに加えて、その理由や根拠を出すためのトレーニングも行っています。お気軽にお問合せ下さい。