ＴＯＥＩＣのリスニングセクションは、４つのパートで構成されています。その４つのパートを２つに大別すると、Ｐａｒｔ１、２のシングルタスク（聞くだけ）と、Ｐａｒｔ３、４のマルチタスク（「聞く・読む・選ぶ」を同時並行で行う）とに分かれます。
当然、Ｐａｒｔ３、４の方が、Ｐａｒｔ１、２よりも難易度が上がります。問題数は、Ｐａｒｔ３が３９問、Ｐａｒｔ４が３０問。ＴＯＥＩＣリスニングセクション全１００問中、約７割に相当する６９問が、マルチタスク型の問題です。
つまり、ＴＯＥＩＣのリスニングセクションでスコアを伸ばすには、Ｐａｒｔ３、４の正答数を増やすことが不可欠だということです。「Ｐａｒｔ３、４を制する者が、ＴＯＥＩＣのリスニングセクションを制する」と言っても過言ではありません。
Ｐａｒｔ３は会話文、Ｐａｒｔ４はパッセージ（モノローグ）と違いはあるものの、出題の仕方には、ある共通項があります。それは、「言い換え」を多用するという点です。Ｐａｒｔ３、４の多くの問題で、「言い換え」が見られます。
ＴＯＥＩＣ・Ｐａｒｔ３、４の問題には、必ず本文中に答えを導く鍵となるKey sentenceが含まれています。そのKey sentenceで使われている語句を、正解の選択肢では、同じ意味を持つ別の語句を使って言い換えるのです。これが、ＴＯＥＩＣの大きな特徴の一つです。
では、ＴＯＥＩＣのリスニングセクションのＰａｒｔ３、４では、どんな「言い換え」が見られるのか。本項では、具体例を挙げながら、解説していきたいと思います。尚、以下の例は、Ｐａｒｔ３の会話文の一部を抜粋したものです。
(Key sentence)
Let me check the itinerary to see how long we will stay in Nara.
「奈良にどれ位（の期間）滞在する予定かを見るために旅程表を確認します」。
(Question)
What is the man going to do next?
「男性は次に何をするつもりか？」
(Answer)
Find some information
「情報を見つける」
ＴＯＥＩＣ・Ｐａｒｔ３、４を解く上で、極めて重要なのは、本文を聞く前に、必ず質問文に目を通すことです。つまり、質問を事前に頭に入れた上で聞くことが大事だということです。
それにより、「何を聞くべきか」が明確になります。この問題の質問は、What is the man going to do next?「男性は次に何をするつもりか？」です。この質問に対しては、I will V.「Ｖするつもり」やLet me V.「Ｖします」などが、Key sentenceとなり得ます。
そして、「Ｖ」の部分が「答えの核心部分」となります。ここでの「Ｖ」に相当するのは、check the itinerary「旅程表を確認する」のcheckです。更にその後に、「～するために」という目的を表す不定詞の副詞的用法が続いています。
具体的には、to see how long we will stay in Nara.「奈良にどれ位（の期間）滞在する予定かを見るために」です。この部分を、正解の選択肢では、information「情報」と言い換えています。
随分、大雑把な言い方に聞こえますが、ＴＯＥＩＣでは、こういった「言い換え」は頻繁に見られます。「奈良にどれ位（の期間）滞在するのか」という具体的な内容を、「情報」という抽象的な表現に言い換えるのです。
また、その前に使われているcheck「～を確認する」やsee「～を見る」を、正解の選択肢では、find「～を見つける」に言い換えています。類語による「言い換え」で、これもＴＯＥＩＣではよく見られる「言い換え」パターンの一つです。
このように、具体から抽象への「言い換え」や、類語による「言い換え」は、ＴＯＥＩＣ（とりわけＰａｒｔ３、４）では、非常によく見られますので、ぜひともこの「言い換え」パターンには、慣れておきたいところです。
「オンライン英語教室のUB English」の「ＴＯＥＩＣ対策」では、こうしたＴＯＥＩＣの特徴をとらえ、「言い換え」に強くなるための指導を適宜行っております。これにより、ＴＯＥＩＣ・Ｐａｒｔ３、４の正答率のアップを目指します。
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