TOEICによく出る言い換え表現①(call → contact)


 TOEICのPart3および4では、本文中に答えのキーとなる文(Key sentence)があり、その文で使われた語句を、同じ意味を持つ別の語句に言い換えている選択肢が正解になるケースが非常に多く見られます。

 つまり、TOEICのPart3、4で正答数を増やすには、TOEIC特有の「言い換え」に慣れる必要があります。では、具体的にどんな「言い換え」が見られるのか。本項では、具体例を挙げながら説明していきたいと思います。

 TOEIC・Part3の会話文の問題は、1つの会話を聞き、3つの設問に答える形式です。その3つの設問の3つ目に来ることの多いものとして、「What does the man ask the woman to do?」(男性は女性に何をするよう求めているか?)というものがあります。

 この問題のKey sentenceは、通常、会話文終盤の男性の発言にあります。特に男性が、「Could you please V?」(Vしてくれませんか?)や「Please V.」(Vして下さい)といった依頼表現を用いた際、その「V」の内容が「答えの核心部分」になります。

 例えば、会話終盤に男性が、「Could you please call his secretary to see if he is available on Thursday afternoon?」(木曜日の午後、彼が空いているかどうかを確認するために、彼の秘書に電話をしてくれませんか?)と発言したとします。

 先にも述べたように、「Could you please」は依頼表現で、その直後に「答えの核心部分」があります。つまり、この問題のKey sentenceにおいては、「call his secretary」(彼の秘書に電話をする)が「答えの核心部分」だということです。

 この問題の正解の選択肢は、「Contact someone」(誰かに連絡をする)といったものになります。つまり、本文中の動詞「call」(電話する)を、正解の選択肢では「contact」(~に連絡する)と言い換えている訳です。

 加えて、「call」の目的語の「his secretary」(彼の秘書」)を「someone」(誰か)に言い換えています。このように、動詞、目的語それぞれ、本文中で使われている語句と似た意味を持つ語句に言い換えて、正解の選択肢を作っていることがわかります。

 これは、TOEICで見られる典型的な「言い換え」の一つです。「典型的な言い換え」とは、本文中で使っている語句を、選択肢では、より広い語句(又は抽象的な語句)に言い換えているものを指します。

 例えば、今回採り上げた例で言うと、本文中で使われている「call」は「電話をする」という意味の動詞です。これを正解の選択肢では「contact」(~に連絡する)という意味の広い語句(又は抽象的な語句)に言い換えています。

 「contact」(~に連絡する)と言うと、電話だけでなく、手紙やメールで知らせることなども含まれます。その意味で、「call」(~に電話をする)より「contact」の方が「広い語句」だと言えます。

 同じく、「someone」(誰か)と言うのも、ある人物を特定したものではないので、「his secretary」(彼の秘書)よりも広い語句(=抽象的な語句)と言えます。「someone」には「誰か」という意味の他、「ある人」という意味があり、漠然とした人物を指す言葉です。

 このように、TOEICでは、本文中の「狭い語句」(=具体的な語句)を、選択肢で「広い語句」(=抽象的な語句)に言い換えることがよくあります。ですので、この「狭い」(具体)→「広い」(抽象)への「言い換え」に馴染むことが重要です。

 「オンライン英語教室のUB English」の「TOEIC対策」では、こうしたTOEICの特徴をとらえ、「言い換え」に強くなるための指導を適宜行っております。これにより、TOEIC・Part3、4の正答率のアップを目指します。

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