TOEFL ITP Section 2（文法問題）の「間違い探し」の問題を解いていても、間違っている箇所がわからない。４つの下線部、全て合っているように思う。こんな方が少なくありません。
こういった方に共通するのは、「間違い探し」の問題を意味で解こうとする点です。つまり、文意をとり、意味的に不自然な箇所を探そうとする、ということです。
しかし、TOEFL ITP Section 2（文法問題）の「間違い探し」の問題は、あくまでも文法や語法の誤りを見つけるものです。よって、読解問題とは、根本的に求められるスキルが異なります。
では、TOEFL ITP Section 2（文法問題）の「間違い探し」で正答率を上げるには、どうすればいいのか？
これまで、英文に接する際、恐らく意味を理解することに主眼を置いて来られたかと思います。これは、読解問題を解く時には有効ですが、殊、TOEFL ITP Section 2（文法問題）の「間違い探し」においては、奏功しません。
そこで、これまでとは違った英文への接し方が必要です。具体的には、文法や語法を意識しながら「英文を見る」ということです。「読む」では「見る」というのがポイントです。では、ここで、一昨日のブログで取り上げた例題の文を見てみることにしましょう。
Ipswich, where Donald Howard was born and grew up, is getting increasingly popular among young married couples.
文頭から順に見ていきますと、Ipswichの後に「, where」とあります。また、grew upの後にも「,」があります。なぜ、ここにカンマが必要なのか。
これは、Ipswichがどういう所かを補足的に説明するものだからです。そして、その補足説明を主語（Ipswich）と動詞（is getting）の間に挿入したもの。だから、その「挿入」を示す目的でカンマを付けています。これを「関係詞の非制限用法」と言います。
次に、なぜ、ここでの関係詞はwhichではなくwhereなのか。この解説は、一昨日のブログで詳述しましたので、そちらをご参照下さい。
この文の本動詞はis getting。これは「～になってきている」や「～になりつつある」といった意味です。ここでのgetは「～を得る」ではなく「～になる」という意味です。
つまり、このgetはbecomeに近い。よって、is gettingの後には、その補語となる形容詞が必要です。ここでは、popular「人気のある」が、それに当たります。
そして、is gettingとpopularの間に、increasinglyという語が挟まっています。これは「増々」という意味の副詞です。
この副詞（increasingly）は、後ろの形容詞（popular）を修飾しています。このように、increasinglyは、形容詞の前に置かれ、後ろの形容詞を修飾するという特徴があります。
その後ろに、「～の間で」という意味の前置詞amongがあります。これは、前のpopularと相性の良い語で、be popular among Ns「Nの間で人気がある」という形で用います。
また、amongは通常、「（三者以上の）間で」という意味で使われることから、その目的語となる名詞は、可算名詞の複数形です。実際、今回の文では、young married couples「若い夫婦たち」と、名詞の複数形がamongの後に来ています。
このように、英文の構成を細かく吟味し、文法や語法を詳しくチェックする。TOEFL ITP Section 2（文法問題）の「間違い探し」で正答率を上げるには、こうした見方で、英文と接する必要があります。そして、語法を正しく理解することが重要です。
それに加えて、TOEFL ITP Section 2（文法問題）の「間違い探し」の類題をたくさん解くこと。それにより、間違いに気づく速度と精度がアップし、正答率も上がります。
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