英検3級対策②(不定詞をおさらいしよう!)


 英検3級を受験する方は、単語、熟語の知識を増やすことに加えて、文法の見直しも必要です。

 英検3級は「中学卒業レベル」ということもあり、中学英語で扱う英文法の問題が、大問1で3問程度、出題されます。

 昨日のブログでは「関係代名詞」を取り上げましたが、今日は「不定詞」です。不定詞も英検3級(大問1)ではよく出ますので、抑えておきましょう。以下に例題を挙げます。

(例題)Ms. Tanaka wants to go shopping (     ) something for her husband’s birthday.

1. bought   2. buy   3. buying   4. to buy

 この例題の意味は、「田中さんは、夫の誕生日に何かを買うために、買い物に行きたい」です。

 ポイントは「買うために」という箇所です。この「~するために」は「不定詞の副詞的用法(目的用法)」を用いて表します。よって、正解は、4. to buyです。

 この「不定詞の副詞的用法」は、「SV(O) to V」という形で用います。「to V」が前のVを修飾しています。動詞を修飾するのは「副詞」です。よって、「副詞的用法」と呼びます。

 では、ここで「不定詞の副詞的用法」を練習してみましょう。以下の文を英語に直しましょう。

(練習)Kateは、ケーキを作るために、幾らかバターを買った。

 この文を英語にする時、まずは「骨格」を作ります。ここで言う「骨格」とは、「Kateは幾らかバターを買った」です。

 これを英語にすると、Kate bought some butter.です。これで、ひとまず「骨格」が作れました。この後、残りの「ケーキを作るために」を付け足します。

 「ケーキを作る」はmake a cake、もしくはbake a cakeです。bakeは「(パンやケーキなど)を焼く」という意味の動詞です。

 そして、「ケーキを作るために」の「ために」に相当する不定詞の「to」をmakeの前に添えます。

 to make a cake。これで「ケーキを作るために」というフレーズができました。このフレーズ(不定詞句)を、先の「骨格」の後に付けます。

(練習)Kate bought some butter to make a cake.

(訳文)Kateは、ケーキを作るために、幾らかバターを買った。

 これが、「不定詞の副詞的用法」の作り方です。もちろん、英検3級では、「副詞的用法」だけでなく、「名詞的用法」や「形容詞的用法」で出題される可能性もあります。

 例えば、先に挙げた例題で言えば、wantsの後が空所になる可能性があります。以下に例題を挙げます。

(例題)Ms. Tanaka wants (     ) shopping to buy something for her husband’s birthday.

1. go   2. going   3. gone   4. to go

 この問題では、空所の直前のwantsがヒントになります。want「~を欲する」の後に動詞を置く時は不定詞になります。つまり、want to V「Vしたい」になるということです。

 これは、「不定詞の名詞的用法」です。「wants to go shopping」の箇所を直訳すると「買い物に行くことを欲する」です。

 不定詞の「to go」は「行くこと」という意味です。つまり、これを「名詞」と見なす訳です。よって、「不定詞の名詞的用法」と呼びます。

 では、残り一つの「不定詞の形容詞的用法」とは、どういうものか。これも、まずは例題を見ることにしましょう。

(例題)

A: Would you like something (     )?

B: Can I have a glass of water, please?

1. drink   2. drinking   3. drunk   4. to drink

 この会話文の意味は、「A: 何かお飲み物は如何ですか?」、「B: お水を一杯頂けますか?」です。

 Aの文を直訳すると、「あなたは、飲むための何かを欲しいですか?」です。「飲むための何か」という箇所を英語にすると「something to drink」となります。

 よって、正解は4. to drinkです。somethingは「何か」という意味の名詞です。この名詞をto drink「飲むための」という不定詞句が後ろから修飾しています。

 名詞を修飾するのは形容詞です。よって、このto drinkは「不定詞の形容詞的用法」と呼ばれます。

 では以下に、不定詞の3つの用法をまとめます(*対象は下線を引いた箇所です)

(不定詞の副詞的用法)「~するために」

Kate bought some butter to make a cake.

「Kateは、ケーキを作るために、幾らかバターを買った」。

(不定詞の名詞的用法)「~することを」

Ms. Tanaka wants to go shopping to buy something for her husband’s birthday.

「田中さんは、夫の誕生日に何かを買うために、買い物に行きたい」。

(*「買い物に行くことをしたい」→「買い物に行きたい」)

(不定詞の形容詞的用法)「~するための」

Would you like something to drink?

「何かお飲み物は如何ですか?」

(*「あなたは、飲むための何かを欲しいですか?」)

 不定詞の使い方、理解できましたか?まずは、それぞれの用法の理屈を理解すること。その上で、たくさん問題を解いて、練習する。そうして、知識の定着を図りましょう。

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