IELTSのライティング対策(使える表現のストックを増やすには?)


 IELTS Writing Task 2の対策としては、「たくさん書くこと」が最も大事なことだと、昨日のブログで述べました。

 「書く」という行為は、出力(=アウトプット)スキルです。よって、出力の機会を増やすことは当然、有効な策と言えます。

 しかし、それと同じぐらい大事なのが、入力(=インプット)です。入力量を増やすことにより、出力スキルを伸ばすことができます。

 例えば、英文をたくさん読む。これは、入力行為です。この入力行為を通じて、学習者は表現方法を学びます。

 そうすると、「使える表現」のストックが増えるので、ライティングでは当然、有利に働きます。

 IELTS Writing Task 2は、約40分間で250語以上を書かなくてはなりません。これは、決して楽な要求ではありません。

 まとまった英文を書くことに慣れていないと、250語に届かずに、時間切れになってしまう確率が高いです。

 よって、英文を書き慣れる必要があります。だからこそ、「たくさん書くこと」を推奨しています。

 しかし、時間内に要求される語数を書き切れない原因は、経験不足だけではありません。アイデアが思い浮かばないといったこともあります。

 仮に、アイデアが思い浮かんだとしても、それを英語で表現する力がなければ、やはり筆は進みません。

 逆に言うと、「使える表現」のストックが多いと、筆が走りやすくなります。それだけに、「使える表現」のストックを増やす努力をしなくてはなりません。

 そのためには、先にも述べたように、インプットの量を増やすことが重要です。端的に言うと、英文の読む量を増やすことです。

 とはいえ、ただ読む量を増やすだけだと、効果が上がりにくいかもしれません。「読む」(インプット)を「書く」(アウトプット)に転用するには、相応の読み方があります。

 どういう読み方をするかと言うと、article「記事」で使われている表現を盗み取ることを意識した読み方です。

 表現を盗み取る。このために私がお薦めするのは、「IELTSのリーディング問題の有効活用」です。

 まず、IELTSの問題集を一冊購入します。その際、できれば、洋書ではなく和書を選びます。何故なら、和書のIELTS対策本には、本文の和訳が載っているからです。

 まずは、リーディング問題を、本番さながらに時間を測って解きます。そして、解答・解説をチェックし、問題の要所をつかむようにします。

 その後、本文を精読します。精読とは、一文ずつ日本語に訳しながら読むことを言います。その際、本に載っている訳文を適宜、確認するようにします。

 精読が済んだら、今度はいよいよ「表現盗み」に移ります。本文を読み進めながら、ライティングで使えそうな表現を盗み取るのです。

 普段、リーディング問題は、「問題を解いて、解答を見て、丸付けをして終わり」といった使い方をしているかと思います。

 しかし、リーディング問題に出てくるarticleは「使える表現」の宝庫です。よって、じっくり目を通すと、「あっ、これ作文に使えそうだ!」という表現が幾つも見つかります。

 せっかく、IELTSの問題集を買ってきても、「ただ問題を解いて終わり」というのは少々もったいない気が致します。

 ですので、ここはぜひ、本代の元を取るよう、努めて頂きたいところです。リーディング問題を解いて、丸付けして終わり、とはしないことです。

 使えそうな表現が見つかったら、それを別のノートに書き写します。そして、そのノートを後で何度も見返すといいでしょう。

 更に、和書のIELTS対策本には通常、articleの日本語訳が載っていますので、それを見ながら、和文英訳にチャレンジします。

 articleを読んでいて、文の内容は理解できても、それを同じように書けるかと言うと、必ずしもそうではないはずです。

 なぜなら「知識語彙」と「使用語彙」には優位な差があるからです。つまり「意味を知っている単語」の方が「実際に使いこなせる単語」よりも圧倒的に数が多いということです。

 ですので、本文の和文英訳は、決して楽ではありません。しかし、ライティングで使える表現のストックを増やすための良い練習になり得ます。ぜひ、お試しください。

 「オンライン英語教室のUB English」の「IELTS対策」では、ライティングで使える表現のストックを増やすための様々なトレーニングを行っております。

 ご興味ある方、まずはお気軽にお問合せください。レッスン内容に関する詳しいご相談は、「無料個別カウンセリング」にて承っております。

 なお、明日(2020年12月12日[土])、拙著『IELTSライティングTask2・実践問題集<5日間トレーニング>』をAmazon Kindleにてリリース予定です。どうぞご利用下さい。