英語教師の悩み相談7(Q:授業で英語でのディスカッションを活性化させるには、どうすればいいですか?)


 最近、高校や大学で英語を教えておられる英語教師の先生から、「英語の授業でディスカッションをやりたいのですが、なかなかうまくいきません。どうすればいいですか?」といったご相談を受けることがあります。本項では、これに関する私見を論じたいと思います。

 英語でのディスカッションがうまく行かない。その理由は、大きく2つあります。その2つとは、①「英語力の不足」と、②「トピックに関するインプットの不足」です。

 まず、①「英語力の不足」。これは「言いたいことはあるけれども、それを英語で表現できない」というものです。語彙の不足に加えて、構文などの知識が乏しく、英語の表現力が十分備わっていない。それ故、言いたいことを英語で発信することができない状態です。

 次に、②「トピックに関するインプットの不足」。これは、ディスカッションの話題に関するインプットが少ないために、考えを発信するだけの情報や知識が不足しているのです。いくら英語力があっても、発言したい内容がなければ、話すことはできません。

 高校や大学の英語の授業で、「英語でのディスカッション」がうまく行かないのは、上記2つの理由のうちのいずれか一方ではなく、両方が原因である可能性が高いと言えましょう。

 ですので、英語教師は、ディスカッションを行う前に、両方の不足を補ってやる必要があります。具体的には、トピックに関するarticle(できれば英語で書かれたもの)などを事前に生徒に与え、それをしっかりと読んでくるよう指示します。

 また、関連情報を生徒自身で、インターネットでリサーチすることなども奨励するといいでしょう。与えられたものを受け身的に読むだけでなく、自ら能動的に調べることで、当該トピックに対する関心が沸いてくることもあります。

 同時に、英語教師が与えたarticleや生徒が自ら調べた情報を鵜呑みにするのではなく、criticalな視点を持って読むよう指示します。そうすることで、生徒は自分なりの考えや意見を持つようにもなります。

 また、articleやその他の関連情報に目を通すことで、当該トピックに関する用語や言い回しなども覚えます。これにより、「言いたいことはあるけれども、英語で何と言っていいのかわからない」という状況を改善することができます。そうして、それぞれの生徒が自分の意見を持ち寄れば、「英語でのディスカッション」は、活性化することでしょう。

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