英語教師の悩み相談3(Q:メイン教材だけでは時間が持ちません。でも、プリントを作るには時間がかかります。どうすればいいですか?)


 昨日のブログ『英語教師の悩み相談2』では、メイン教材だけを使って授業を展開することを薦めました。一つの項目にフォーカスし、生徒に深く学ばせるためです。

 とはいえ、メイン教材だけだと、exerciseなどの分量が少なく、時間がもたないという英語教員の先生もおられるかと思います。だから、ついついプリントに頼ってしまう。

 そのお気持ちは非常によくわかります。やることがなくなって、時間が余ってしまうという事態は避けたいと考えるのは、英語教師の性だと思います。

 しかし、それでもなお、英語教師自らがプリントを幾つも用意することには、賛成しかねます。理由は幾つかありますが、一つは、前項でも述べたように、中身が薄くなってしまう恐れがあるという点です。

 そして、もう一つは、授業準備にかける時間が長くなり過ぎてしまう、という点です。実際、英語教師自らがプリントを一から作ろうと思うと、結構な時間がかかります。

 そうでなくても、日本の教員は長時間労働で有名なのに、プリント作成まで行うとなると、過労になってしまう恐れがあります。

 ですので、やはり、メイン教材を使って、それを深く掘り下げるべきだと思います。では、メイン教材だけで、どうやって授業に膨らみを持たせるのか。

 メイン教材には、通常、会話文かarticleが載っています。例えば、その中で使われている単語を幾つか取り上げ、その派生語を紹介したり、語法やコロケーションに言及したりと、メイン教材に載っているものと関連のあるものを「追加情報」として生徒に授けます。

 例えば、つい先日、私が担当した授業で、メイン教材に「reservation」という単語が出ていました。その際、以前に習った「appointment」との区別についての説明を加えたり、「予約をする」という時の「する」に相当する動詞は何かを発問したりもしました。

 こうして、メイン教材に載っているものを細かく拾っていくと、いくらでも授業を横展開していくことができます。もっとも、それには、相応の知識や英語力が必要になります。ですので、英語教師は、日頃から英語学習に励んでおくことが重要です。

 「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher training(英語教員養成)コース」では、授業計画や準備方法などを見直し、より中身の濃い授業を展開するためのお手伝いをさせて頂いております。

 ご興味ある英語教員の先生方および英語教員志望の方々、お気軽にお問合せ下さい。レッスン内容に関する詳しいご相談は、「無料個別カウンセリング」にて承っております。

 尚、昨日(2020年11月22日[日])、拙著『英語教師の悩み相談①』(電子書籍)の予約注文の受付をAmazon Kindleにて開始しました。宜しければご一読下さい。