英検準2級二次試験の質疑応答(No.4)について


 英検準2級の二次試験は、No.1からNo.5まで、合計5つの質問で構成されています。そのうち、前半の3つは、本文の内容に関する質問および絵カードの描写です。

 そして、後半の2つが質疑応答です。英検準2級二次試験の合否は、この質疑応答のデキにかかっていると言っても過言ではありません。

 と言うのも、前半の3つは、渡された紙に答えのヒントがあるからです。そこには、自分の考えを差し挟む余地はありません。

 それに対して、質疑応答は、質問の意味をしっかりと理解し、なおかつ自分の意見や考えを述べる必要があります。

 これは、「チャット」(おしゃべり)に近い簡単な英会話とは違って、きちんとした「型」に則って、答えることが求められます。

 それだけに、事前にしっかりと対策を練った上で、試験に臨む必要があります。そうでないと、「評価を得る答え方」ができない可能性が高いです。

 では、具体的に何をすればいいのか。本項では、英検準2級二次試験の質疑応答対策について論じて参ります。

 まず、英検準2級二次試験の質疑応答のパターンを知る必要があります。No.4は、社会性のある話題について、客観的な意見を述べます。

 そして、No.5は、やや社会性のある話題に対して、受験者自身の習慣の有無などを答える形式です。本項では、No.4を採り上げます(*No.5は、後日採り上げます)。

 では、具体例(No.4)を見ていきましょう。

(例)Do you think automatic translators will be more popular in the future?

 この文の意味は、「あなたは将来、自動翻訳機がもっと人気になると思いますか?」です。このように、個人の習慣や嗜好ではなく、客観的な意見が問われます。

 この質問に対して、まずはYesかNoで答えます。そして、YesならWhy?「何故、そう思うか?」、NoならWhy not?「何故、そう思わないのか?」と聞かれます。

 この時、先にも述べたように、個人的なことを答えるのではないので、「I」で答えるのではなく、People「人々」や、行為などを主語に置きます。以下に解答例を挙げます。

(例)Yes. → Why? It is difficult to learn a foreign language. People can talk with foreigners more easily with an automatic translator.

 この解答例の意味は、「外国語を学ぶのは難しいです。自動翻訳機があれば、人々は外国人ともっと容易く話ができます」です。

 このように、比較的短めの文を2センテンスで述べるようにします。また、仮主語のItやPeopleなどを主語に置き、主観的ではなく、客観的な意見の述べ方を意識します。

 また、最初にdifficult「難しい」という否定的な意味を持つ形容詞を用いて、その後に、easily「容易く」という肯定的な意味を持つ副詞を用いています。

 これにより、自動翻訳機がない時とある時との対比を明確にします。これは、自動翻訳機を使うことのメリットを強調する狙いがあります。

 では、次にNoの意見を考えてみましょう。以下に解答例を挙げます。Yesの解答例と見比べてみて下さい。

(例)No. → Why not? People can talk with each other more smoothly without an automatic translator. Also, automatic translators are not always reliable.

 この解答例の意味は、「自動翻訳機がないほうが、人々は互いに、よりスムーズに話せます。また、自動翻訳機は必ずしもあてにはなりません」です。

 ここでは、2つの異なるアイデアを挙げ、Noの意見をサポートしています。こういった場合、「Also」(また)という接続副詞を用いることで、2つをつなげることができます。

 1つ目の文は、自動翻訳機を使わないことのメリットを「smoothly」(スムーズに)という肯定の意味を持つ副詞を使って述べています。

 2つ目の文は、reliable「あてになる」という肯定的な意味を持つ形容詞を、not always「必ずしも~ない」という否定語が打ち消しています。

 また、ここでも「People」や「automatic translators」を主語にし、客観性を重視しています。「I」を主語にすると、主観的な意見になるので、No.4では避けるべきでしょう。

 如何でしたか? 英検準2級二次試験の質疑応答(No.4)のポイント、少しはつかめましたか?

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