英語講師の将来性について(2)


 前項の『英語講師の将来性について(1)』では、自動翻訳機などのテクノロジーが進化しても、その使い手である人間の「判断」が必要である以上、英語学習の必要性はなくならず、ひいては「英語講師」という職業もなくならないという結論に至りました。

 それ以外にも、「英語講師」という職業がなくならない理由はあります。例えば、教育面。現在の中学校の教育は、5科目(国・英・数・理・社)が中心となっています。「現在の」と申しましたが、これはもう私が中学生だった30数年前から変わっていません。高校も、多様化したとはいえ、基本は中学の延長線上にあります。また、大学でも、多くの学部で、英語は必須科目になっています。加えて、小学校でも英語が教科化されました。

 このように、テクノロジーの進化に伴い、将来、英語学習の必要性が減じていくことが予想されるのとは逆で、教育界では、むしろ英語が増々重視される傾向にあると言えます。このトレンドは、しばらく(少なくとも向こう10年)は変わらないしょう。

 そもそも、教育界は、一般社会と比べて、変化のスピードが緩やかだと言えます。さすがに、算数の授業で、そろばんは扱わなくなりましたが、未だに計算ドリルはやっています。今、計算する時、多くの人がスマホを取り出し、電卓機能を使って計算します。実生活で暗算をする機会はほとんどないのに、九九も計算ドリルもやらせているのです。

 国語にしても、メールやLINEでメッセージを書く時、文字を打ち込めば、勝手に漢字に変換してくれます。漢字を手書きする機会は、日常生活ではめっきり減りました。それでも、学校では、未だに漢字は書かせるし、漢字ドリルもやらせています。

 これだけテクノロジーが進化し、真に必要とするものが大きく変わっているというのに、教育内容は、私が小中学生だった40年近く前と、ほとんど変わってないのです。ですので、英語も同様のことが言えると思います。

 どれだけ自動翻訳機の性能が上がったとしても、学校では依然、英単語を覚えなくてはならない。単語テストもなくならないでしょう。Microsoft Wordには、スペルチェックの機能があるのに、学校では未だに綴りの練習をしています。ですので、しばらく(少なくとも向こう10年)は、「英語講師」という職業はなくならないと思います。

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