英語のディスカッションで中身のある意見を述べるには


 ディスカッションとは、単に参加者が好き好きに自分の意見を述べる場ではありません。ディスカッションで中身のある意見を述べ、参加者全員にとって実り多きものにするには、相応の備えが必要です。本項では、この件について、論じてみたいと思います。

 まず、ディスカッションで中身のある意見を述べるには、事前の十分なインプットが必要です。資料や文献などを、事前にしっかり読んで来ることが重要です。

 実際、ディスカッションで中身のある意見を述べる人は、事前に目を通してきた文献の中身に触れつつ、自分の意見を述べることができます。例えば、「According to the paper we were supposed to read, McCain says~」(我々が読んで来ることになっていた論文によると、McCainは~だと述べている)といった具合です。このように、まず、専門家などの第三者の意見を出した上で、自分の立場を示します。Basically, I agree with his opinion because~(基本的に、私は彼の意見に賛成です。何故なら~)といった具合です。こうして自分の意見表明をした後に、周囲にも意見を求めます。例えば、What do you think (about McCain’s idea), John?([McCainの案について]ジョン、君はどう思う?)と。

 かつて、私が米国カレッジや英国大学院で授業を受けた際、クラス内でのグループディスカッションが頻繁にありましたが、いきなり自分の意見をとうとうと述べる人がいました。しかし、よくよく話を聞いていると、読んでくるはずの文献に関する話は一切出ず、単に自分の言いたいことを言っているだけ、ということが多かったのです。そこで、私が文献に登場した研究者の名前と、研究内容を持ち出し、それについての意見を求めると、途端に口籠ってしまったのです。予習をしてきていないのが、バレバレでした。

 ディスカッションは、参加者全員にとって、有意義なものにならなくてはなりません。それには、参加者が事前に十分なインプットを行い、しっかりと考えを練った上で、ディスカッションに臨む必要があります。何の根拠もない、単なる素人意見を聞くために、集まりたいとは誰も思っていません。

 ディスカッションを実りあるものにするための「3ステップ」。それは、①事前に十分なインプットを行う、②専門家など第三者の意見を出した上で、自分の見解を述べる、③他の参加者に意見を求める、の3つです。

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