能動受動態とは?


 「能動態」や「受動態」という言葉は皆さん、恐らく聞いたことがあるかと思います。いずれも中学英語で出てくる文法項目です。

 では、「能動受動態」という言葉はどうでしょう。これは、あまりなじみがない、という方が多いのではないでしょうか。

 聞き慣れない言葉ではあるものの、実際には、日常的な英会話などでも、よく使われています。

 「能動受動態」とは、「形は能動態だが意味は受動態」というものです。では、以下に例を挙げます。

(「能動受動態」の例文1)

 This product is selling quite well.「この商品はかなりよく売れている」。

 この文の主語はThis product「この商品」、動詞はis selling「売れている」です。商品は「もの」ですから、「(人間によって)売られる側」ですよね。

 にもかかわらず、受動態(is sold)にはなっていません。むしろ形は能動態(is selling)です。

 これは、sellという動詞の語法にその理由があります。sellは他動詞で「(もの)を売る」という意味を持つ他、自動詞で「(もの)が売れる」という意味を持ちます。

 先の例文は自動詞として使われています。なので、受動態にはしません。でも、意味は受動態です。よって、「能動受動態」と呼びます。

 もう一つ例を挙げます。

(「能動受動態」の例文2)

 The ceremony will take place on August 19.「その式典は8月19日に行われます」。

 主語はThe ceremony「式典」、動詞は(will) take place「~が行われる」です。「式典」は行われる側なので、本来は受動態になるはずですが、形は能動態です。

 これは、take placeが「(行事)が行われる」という意味の自動詞として用いる熟語動詞だからです。ですので、形は能動態。でも、意味は受動態。だから「能動受動態」です。

 如何でしたか?「能動受動態」の使い方、ご理解頂けましたか?

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