英検2級対策②(語彙:英単語の意外な語義をチェックしよう!)


 英検2級合格を目指す方に、「roomとは、どういう意味ですか?」と尋ねると、「バカにするんじゃないよ!」とお叱り受けるかもしれません。

 「で、どういう意味ですか?」としつこく尋ねると、「部屋だろ!」と、やや怒った口調で答えるかもしれません。

 はい、確かにroomの第一義は「部屋」です。では、以下の会話文をご覧ください。

A: Dr. Smith, have you seen my report, yet?

B: Yes, I have. There seems to be some room for improvement in it.

 さて、この会話文に登場するroomは、どういう意味か?

 まず、Aの文は、「スミス教授、私のレポート、もう見て頂けましたか?」です。それに対して、Bは「うん、見たよ」と答えています。

 さらに、Thereからの文が続いていますが、この文の意味はどうか。まず、「~がある」という意味の「There+be構文」が使われています。

 その間に「どうやら~のようだ」という意味の動詞「seem」が挟まっています。「There seems to be~」で「どうやら~があるようだ」という意味になります。

 では、「~」にあたる部分、つまり「some room for improvement in it」は、どういう意味か?

 まず、improvementは「改善」という意味の名詞です。次にin itのitはreportの代名詞です。roomの前のsomeは「いくらかの」という意味の形容詞です。

 つまり、「There seems to be some room for improvement in it」は「君のレポートには、どうやらいくらか改善のroomがあるようだ」という意味になります。

 さて、このroomは、どういう意味でしょうか?「いくらか改善の部屋があるようだ」だと、変ですよね。

 roomは、可算名詞で「部屋」という意味がある他、不可算名詞で「余地」という意味があります。そう、この文のroomは「余地」という意味です。

 There seems to be some room for improvement in it.

「君のレポートには、どうやらいくらか改善の余地があるようだ」。

 これなら、筋の通った文になりますね。このように、一見ありふれた単語であっても、その第二義、第三義には、意外な語義があるケースが少なくありません。

 英検2級の合格を目指すとなると、初見の単語の第一義を覚えることは、もちろん重要です。

 それに加えて、すでに馴染みのある単語が持つ意外な語義をチェックし、覚えることも、英検2級の合格を確かなものにするには、非常に重要です。

 では、英検2級対象語彙で、roomのような意外な語義を持つ単語は、どういったものがあるのか。

 例えば、leadという動詞。この動詞の第一義は「~を導く」です。leader「リーダー」の動詞形なので、これは比較的覚えやすいはずです。

 では、次の例文をご覧ください。

Mr. Hayashi is already 80 years old, but he still leads an active life.

 この文の意味は、「林さんはもう80歳だが、いまだに多忙な生活を送っている」です。つまり、このleadは「~を導く」ではなく、「(生活を)送る」という意味です。

 では、room「余地」やlead「(~の生活)を送る」など、意外な語義を持つ単語は、どうやって対策をすればいいのか。

 一つは、英検2級用の単語集に取り組み、そこに載っている訳語を細かくチェックすることです。

 単語によっては、第一義だけでなく、第二義や第三義まで載っているものもあります。載せているということは、それらも英検2級に出る可能性がある、ということです。

 この他、第一義になじみのある単語であっても、敢えて辞書を引き、第二義や第三義をチェックするという方法もあります。

 ただ、これらを一つずつチェックするのは大変です。

 そこで、「オンライン英語教室のUB English」の「英検対策」では、英検2級対象語彙の意外な語義を持つ単語の指導やトレーニングを適宜、行っております。

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