英検2級に臨むにあたり、真っ先に取り組むべきは、語彙力強化です。大問1の語彙問題は、事前にどれだけ単熟語を覚えてきたかが決め手となります。
端的に言うと、2級対象語彙をしっかりと覚えてきた人は、その分、試験で多く正答できます。逆に単語を頑張らなかった人は、厳しい結果となるでしょう。
では、どうやって語彙力強化に取り組めばいいのか。やはり、英検2級用の単語集の活用が、最も効率の良い語彙対策と言えましょう。
単語集に載っている単熟語をとにかく力尽くで覚える。根性論を振りかざすようで恐縮ですが、英検を受ける限り、避けては通れないものだと思います。
単語集は通常、左側に英単語(見出し語)が、右側に訳語が、それぞれ載っています。単語集に繰り返し取り組み、見出し語を見た瞬間、訳語を即答できる状態を作ります。
まずは、収録語彙のうちの8割、見出し語を見た瞬間に訳語を即答できる状態を作ることを目指しましょう。
この状態を作ることができれば、その後は、「コロケーション」に取り組むことをお薦めします。
「コロケーション」とは、「単語と単語の相性の良い組み合わせ」です。例えば、play a role in N「Nの役目を果たす」などです。
単語集には、左側に見出し語の「role」が、右側に訳語の「役割」が、それぞれ載っています。
まずは、「role」という見出し語を見た瞬間、「役割!」と即答する。この状態を作ることです。
その後、このroleと相性の良い動詞playとセットで、「play a role」(役割を果たす)というコロケーションを覚えます。
更に、roleの後には前置詞inが続くことが多いので、play a role in N「Nの役割を果たす」という形で覚えるようにします。
こういったコロケーションは、英検2級においては、たくさんあります。コロケーションの知識が、大問1の問題で生きることがあります。以下に例題を挙げます。
Ms. Sasaki played an important ( ) in the previous project, and later she got promoted to the department manager.
1. aspect 2. honor 3. role 4. trace
この問題、正解は3のrole「役割」です。他の選択肢はそれぞれ、aspect「局面」、honor「名誉」、trace「足跡」という意味の名詞です。
問題文の意味は、「佐々木さんは、前回のプロジェクトで重要な役割を果たし、のちに部長に昇進した」です。
文意から判断することもできますが、ここでは本動詞のplayがヒントになっています。「play a role in N」というコロケーションの知識があれば、すぐにroleを選べます。
こうしたコロケーションの知識は、大問1の語彙問題だけでなく、作文にも役立ちます。
「role=役割」という「1単語1訳語式」での暗記だと、作文で「役割を果たす」と書きたい時に、英語での表現がすぐに思いつかない可能性があります。
『「果たす」って、英語で何て言うかな?』などと考えていると、どんどん時間が過ぎてしまいます。仮に時間をかけても、「果たす=play」とは、思いつきにくいでしょう。
ですので、「role=役割」、「play=果たす」と、バラバラに覚えるのではなく、「play a role in N」というコロケーションで覚えておくと、作文がスムーズに進みます。
英検2級対象語彙を使ったコロケーションは、「play a role in N」以外にもたくさんあります。
例えば、make a profit「利益をあげる」や、commit a crime「罪を犯す」、have a good crop of N「Nが豊作である」などです。
これらのコロケーションは、名詞(profit「利益」、crime「犯罪」、crop「作物」)を辞書で引き、用例を参照すると見つかります。
ただ、単語集に載っている名詞全てを辞書でチェックするのは大変です。
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