IELTS Writing Task 1で使える表現(差異を表す前置詞by)


 IELTS Writing Task 1では、グラフ(棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフ等)を見て、数値の増減や差異を表す表現をよく使います。

 例えば、「ロンドンの人口は、2004年から2014年までの10年間で、111万人増えた」という文を書くとします。

 これを英語にすると、「The population of London increased by 1.11 million in the decade from 2004 to 2014.」となります。尚、decadeは「10年間」という意味です。

 IELTS Writing Task 1では、このように「~が増えた」(increased)、「~が減った」(decreased)という表現をよく用います。

 その際、グラフを見て、具体的な数値を用いて、増減の割合を示す必要があります。この時に用いるのが、「差異を表す前置詞by」です。

 このbyは、増減を表す動詞「increase」や「decrease」などと相性の良い前置詞です。byの目的語には、通常、「数値」が来ます。

 実際、上の例文をご覧頂くと、本動詞はincreased「~が増えた」です。また、byの後、1.11 millionという数値が来ています。

 日本語訳では、「111万人増えた」とあり、前置詞byに相当する語句がありません。このbyを敢えて日本語に訳すとすれば、「~の割合で」となりましょう。

 つまり、「increased by 1.11 million」=「111万人(の割合で)増えた」、ということです。

 この他、パーセンテージも「差異を表す前置詞by」の目的語になりやすいです。例えば、「10%減った」であれば、「decreased by 10%」となります。

 では、ここで「差異を表す前置詞by」の使い方を練習してみましょう。次の例文を英訳してみて下さい。

(例文)「日本の人口は、2020年から2060年までの40年間で、約3300万人減ると推計されている」。

 まず、「約3300万人減る」を英訳すると、どうなるか。「約3300万人減る」ということは、つまり「約3300万人の割合で減る」ということです。

 よって、「decrease by about 33 million (people)」となります。このように「~の割合で」に相当する「差異を表す前置詞by」を使います。

 次に「~と推計されている」を英語にしてみましょう。「~を推計する」に相当する英語の動詞は複数ありますが、ここでは「estimate」という動詞を使います。

 今回は、「されている」ですから「受動態」(=be動詞+動詞の過去分詞形)にします。よって、「is estimated」となります。

 そして、この文の主語は「日本の人口は、2020年から2060年までの40年間で、約3000万人減る」です。

 これをこのまま主語にするには長すぎるので、代わりに仮主語のItを頭に置きます。ですので、文頭から「It is estimated that」という形をとります。

 そして、that以下に、意味上の主語である「日本の人口は、2020年から2060年までの40年間で、約3300万人減る」を置きます。

 では、この意味上の主語を英語にしてみましょう。この箇所の骨格は、「日本の人口は、約3300万人減る」です。

 よって、この骨格部分を英語にすると、「the population of Japan will decrease by 33 million」となります。

 そして、「2020年から2060年までの40年間で」を英語にしてみましょう。これは、「in the four decades from 2020 to 2060」となります。

 では、これらのパーツをつなぎ合わせて、一つの文にしてみましょう。

It is estimated that the population of Japan will decrease by 33 million in the four decades from 2020 to 2060.

 如何でしたか? IELTS Writing Task 1で使える表現の一つである「差異を表す前置詞by」の使い方、ご理解頂けましたか?

 「オンライン英語教室のUB English」の「IELTS対策」では、「差異を表す前置詞by」など、IELTS Writing Task 1で使える表現を指導し、使えるレベルに引き上げます。

 ご興味ある方、まずはお気軽にお問合せください。レッスン内容に関する詳しいご相談は、「無料個別カウンセリング」にて承っております。

 最後にお知らせです。明日[2020年11月21日(土)]、『IELTS Writing Task1で使える表現を習得するためのトレーニング本』(電子書籍)をAmazon Kindleで発売します。