昨日のブログで、IELTS Writing Task 1の問題は、大きく3つのタイプに分けられると述べました。
その3つとは、①データ問題(棒グラフや円グラフなど)、②地図問題(年代の異なる同じ場所の2つの地図の比較等)、③プロセス問題(商品の製造工程等)です。
この3つのうち、今日は「②地図問題」の書き方のポイントについて、解説したいと思います。
「地図問題」の書き方のポイントは、大きくは以下の3つです。
①位置を表す前置詞(「between A and B」、「in front of N」等)を使う
②所在を表す表現(「there be構文」や「be located」、「lie」等)を使う
③対比を表す接続詞(but, while, whereas等)を使う
IELTS Writing Task 1の「地図問題」では、当然、地図上にある施設などの場所(位置)を表す必要があります。その際、位置を表す前置詞を有効に使うことが重要です。
以下に例を挙げます。
(例)In Picture A, there is a bus stop right in front of the hospital.
この例文の意味は、「図Aでは、病院の真ん前にバス停がある」です。「in front of」は「~の前に」、「~の正面に」という意味の前置詞です。
この他、「between A and B」(AとBの間)や「across from N」(Nの向かいに)、「next to N」(Nの隣に)といった位置を表す前置詞も有用です。
また、この例文では、「there be構文」が使われています。「there be構文」とは、「~がある」や「~がいる」といった「所在」や「存在」を表すための構文です。
文法上の主語はthereですが、このthereには、具体的な意味はありません。言うならば「仮主語」のような存在です。
意味上の主語はa bus stop「バス停」です。文法上は補語になっていますが、このbus stopが実質上の主語です。
実際、日本語訳では「バス停が」となっており、「バス停」が主語の役目に担っています。一方、thereは、日本語文では訳されていません。
IELTS Writing Task 1の「地図問題」では、「SがNにある」といった「所在」を表す表現が、どうしても多くなります。
その際、「there be構文」を繰り返し使うと、「repetitive」(繰り返しの多い)な印象を与えます。そうなると語彙のvariety(多様性)を欠くと受け取られてしまうかもしれません。
そこで、「there be構文」に代わる表現として有用なのが、「be located」や「lie」という動詞です。
例えば、先の例文を「be located」を使って言い換えると、「In Picture A, a bus stop is located right in front of the hospital.」となります。
IELTS Writing Task 1の「地図問題」では、年代の異なる同じ場所の2つの地図を見比べて、相違点を述べるというタイプもあります。
その場合、「対比」を表す接続詞が必要になります。以下の例は、2000年当時と現在との地図の比較です。
(例)There were small car parks on both sides of the hospital in 2000, but now there is a large one behind the hospital.
この例文の意味は、「2000年には、病院の左右両側に小さな駐車場があったが、今は病院の裏側に大きめのものがある」です。
この例文では、「but now」(しかし今は)という語句を用いて、前の節との「対比」を表しています。
「対比」を表す接続詞は、butの他、whileやwhereasなども使えます。先の例文を、whileを用いて言い換えると、こうなります。
(例)While there were small car parks on both sides of the hospital in 2000, there is currently a large one behind the hospital.
このように、「対比」を表す接続詞「while」は文頭に置いて、「While S1 V1, S2 V2.」(S1がV1する一方、S2がV2する)という使い方をします。
また、whileは、「S2 V2 while S1 V1」というように、節の前後を入れ替えることもできます。
このように、IELTS Writing Task 1の「地図問題」では、先に挙げた3つのポイントを抑えた上で書くことが重要です。
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