TOEICによく出る「charge」について


 「TOEIC対策」の授業を受け持っていますと、chargeという単語がよく出て、この意味や用法を指導することがよくあります。

 生徒に、「ここでのchargeってどういう意味だと思いますか?」と発問すると、「お金を入れる」と答える生徒がいます。

 これは、「Pasmoにチャージする」の「チャージ」の意味で答えているのだと思います。しかし、英語のchargeは、この意味で使うことはごく稀です。むしろ、top upと言います。

 ましてや、TOEICでは、「Pasmoにチャージする」の「チャージ」の意味で登場することは、まずありません。

 では、TOEICに出るchargeは、どんな意味なのか。例えば、TOEICリスニングPart3の会話文の一部を例に挙げます。

A: Is there still a vacant position in the sales department?

B: You can ask Dave Hansen. He is in charge of personnel matters.

 この会話文の意味は、A:「まだ営業部にポジションの空きはありますか?」、B:「Dave Hansenにお尋ね下さい。彼が人事の責任者です」です。

 Bの発言にある「be in charge of」は「~の責任がある、~の責任者である」という意味です。charge自体は、「責任」、「義務」、「管理」、「監督」といった意味を持つ名詞です。

 カタカナ語の「チャージ」とは、随分、意味が違いますよね。ですので、TOEICでよく出る「charge」の意味は、文脈を絡めて、しっかりと覚えておく必要があります。

 さて、先程のTOEICリスニングPart3の会話文についての問題は、どういったものが出題されるでしょうか。

 例えば、こんな感じです。

Q: Who is Mr. Hansen?

 「Hansenさんは誰ですか?」という質問です。Hansenは人名(固有名詞)ですので、会話文の中で必ず登場します。

 ですので、この名前を聞き逃さないことです。また、その名前の前後に、その人の肩書や職務内容などの話が聞かれるはずです。

 実際、Bの発言を見ますと、Hansenと言った後に、He is in charge of personnel matters.「彼は人事の責任者です」と、Hansen氏の職務に言及しています。

 ですので、「be in charge of personnel matters」(人事の責任者である)が、この問題の「正答の手がかり」です。

 そして、正答の選択肢は、こんな具合です。

A: A human resources manager

 これは、「人事部長」という意味です。human resources(略称HR)は「人事」という意味で、会話文のBの発言にあったpersonnelと同義です。

 つまり、本文中の「正答の手がかり」である「be in charge of personnel matters」(人事の責任者である)を「a human resources manager」(人事部長)に言い換えているのです。

 このように、TOEICリスニングPart3(4や7も同様)では、本文の「正答の手がかり」となる箇所の語句を、正答の選択肢で別の表現に言い換えることが多いのです。

 また、特に今回の問題では、chargeの意味を正しく理解していることが、正答の鍵を握っていました。それだけに、TOEICのスコアアップには、語彙力強化が不可欠です。

 また特に、chargeのように複数の語義がある場合、TOEICでは、どの意味で使われることが多いかを知ることが大切です。

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