TOEIC・Part7(読解問題)の「欄外」にあるbe subject toについて


 昨日のブログで、subjectという単語の意味は「科目」だけではないと述べました。この他に、「主題」、「題目」、「テーマ」といった意味があり、subjectは、TOEIC・Part7の「メール問題」で、「正答の手がかり」になり得ると述べました。

 「科目」や「主題」は、いずれも名詞です。subjectはこの他、形容詞としても働きます。そして、形容詞のsubjectは、TOEICにもよく出ます。では、形容詞のsubjectには、どんな意味があるのか。

 形容詞のsubjectの第一義は、「(影響など)を受けやすい」、「~に左右される」といった意味です。このsubjectは、もっぱら「be subject to」という形で用います。尚、ここでの「to」は不定詞ではなく前置詞なので、後に動詞ではなく名詞が続きます。

 では、TOEICでは、どういった文面で出るのか。例えば、The prices below are subject to change without prior notice. といった文です。この文の意味は「以下の価格は、事前の予告なしに変更されることがあります」です。

 こういった注釈(note)が、TOEIC・Part7の「チラシ問題」などでは「欄外」によく記載されています。多くの受験者が、本文の内容を読み取るのに必死で、「欄外」の情報を軽視しがちです。

 しかし、TOEICでは、この「欄外」に「正答の手がかり」があることが多いので、注意が必要です。特に、先の例で挙げたような価格(prices)に関する記載がある時は、必ず目を通すようにしましょう。

 では、「欄外」の情報(The prices below are subject to change without prior notice.)が、どんな問題の「正答の手がかり」となるのか。例えば、What is implied about the service? といった問題です。

 この問題の意味は、「サービスについて、何がほのめかされているか?」です。このimplyとは、「暗に言う」とか「ほのめかす」といった意味の動詞です。つまり、「ずばり明言するものではない」ということです。

 そして、正答の選択肢は、こんな具合です。

→ Customers may have to pay more.

(お客は、もっと支払わなくてはならなくなるかもしれない)

Q:What is implied about the service?

A:Customers may have to pay more.

Hint:The prices below are subject to change without prior notice.

Q:サービスについて、何がほのめかされているか?

A:お客は、もっと支払わなくてはならなくなるかもしれない。

Hint:以下の価格は、事前の予告なしに変更されることがあります。

 価格が変更になるかもしれない。ということはつまり、値上げの可能性がある、ということです。値上げされると、お客はより多くのお金を支払わなくてはならなくなります。よって、サービスについてほのめかされているのは、Customers may have to pay more.です。

 う~ん、随分、回りくどいと言いますか、まどろっこしいと言いますか。でも、TOEIC・Part7の読解問題には、こういった問題が含まれます。imply「ほのめかす」やsuggest「それとなく言う」、infer「推測する」などを含んだ問題は、特にそうです。

★What is implied about N?(Nについて、何がほのめかされているか?)

★What is suggested about N?(Nについて、何が言及されているか?)

★What can be inferred about N?(Nについて、何が推測できるか?)

 こういった類の質問が出た時は、「正答の手がかり」を見つけた後、「ということはつまり・・・」と、少し立ち止まって考える必要があります。その上で、正答の選択肢を選びます。よって、解くのに少し時間がかかってしまうかもしれません。

 ですので、時間が押している時は、この類の質問は、後回しにした方がいいかもしれません。この手の問題に、大量の時間を消費してしまって、もう少し易しい問題を解く時間がなくなってしまう。この事態だけは、どうしても避けなくてはなりません。

 ただ、今回ご案内した「be subject to」については、先に挙げたように「欄外」にそれが登場した時には、「正答の手がかり」となる確率が非常に高いので、それに目を通して、素早く選択肢と照合するようにしましょう。

 そうすると、案外、すんなりと正答の選択肢を選べるかもしれません。TOEICでは、be subject toの後に来る目的語はchange「変更」(名詞)が大半です。ですので、be subject to change「変更の場合あり」という形で覚えておくといいでしょう。

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