TOEIC(Part5,6)によく出る7つの「to+動名詞」とは?


 TOEICの文法・語彙問題(Part5,6)では、単に単語や熟語の意味を問うだけでなく、その正しい使い方の知識を問うものが多く含まれます。

 中でも、TOEICでよく出題され、注意が必要な項目があります。それは、「to+動名詞(Ving)」です。

 直前に「to」があり、空所に動詞を入れる問題では、「不定詞」だと思って、つい原形を選びがちです。

 ところが、ものによって、「to」が「不定詞のto」ではなく、「前置詞のto」であることがあります。

 その場合、後に来る動詞は、動名詞(Ving)になります。このタイプは幾つかありますが、本項では、とりわけTOEICでよく出る7つの「to+動名詞」を採り上げます。

 まず、TOEICでの出現頻度が高いものとして、①「look forward to」という3語熟語があります。これは「~を楽しみにする」という意味の熟語です。以下に例を挙げます。

We are all looking forward to (     ) you again very soon.

(A) see   (B) seeing   (C) seen   (D) sees

 この文の意味は、「我々全員、近いうちに、再びあなたにお会いできるのを楽しみにしております」です。

 選択肢を見ると、動詞の形を問う問題だとわかります。そして、空所の位置を確認し、その前を見ると、空所の直前に「to」があります。

 ここで、条件反射的に「よし、原形だ!」と思って、(A)に飛びついてしまうと、相手(TOEICの問題作成者)の思うつぼです。

 ですので、空所の直前と直後だけにフォーカスするのではなく、もう少し視野を広げる必要があります。

 そうすると、「look forward to」の3語熟語の存在に気付くはずです。これをセットで覚えておけば、「to」は「前置詞」だと判断できます。

 「前置詞」の直後に動詞を置く時は、動名詞(Ving)にします。よって、正解は(B) seeingです。look forward to Vingで「Vするのを楽しみにする」という意味になります。

 次に採り上げたいのは、「~の方をより好む」という意味の動詞preferです。prefer A to B「BよりもAを好む」という形で、よく使われます。

 A、Bには、共に名詞が入ることが多いのですが、動詞が入ることもあります。その場合、それを名詞化する必要があるので、動名詞(Ving)にします。

 つまり、②「prefer V1ing to V2ing」(V2よりもV1を好む)にする、ということです。以下に例を挙げます。

We prefer meeting candidates face to face to (     ) an interview with them online.

(A) had   (B) has   (C) have   (D) having

 この文の意味は、「我々は、候補者とオンラインで面接するよりも、直接会うことを好む」です。

 ここでも、選択肢を見た後に、空所の直前だけを見てしまうと、(C) have[原形]を選ぶ確率が高くなります。

 ですので、ここで重要なのは、文構造をとることです。その際、本動詞を確認する必要があります。

 そうすると、preferの存在に気付きます。このpreferを見落とさなければ、「prefer A to B(BよりもAの好む)だ!」と、わかるはずです。

 そうすると、AとBは同格(並列)の関係にあることから、空所の動詞はAに揃える必要があることに気付きます。

 ここでのAは「meeting」(=動名詞)です。よって、Bにも動名詞が入ることから、(D) havingが正解です。

 次に、TOEIC Part6でよく登場する、③「In addition to」(~に加えて)を見ていきましょう。

 この「In addition to」は、前文を受けて、追加の情報を述べる際に用いる3語の前置詞です。よって、この「to」は、不定詞ではなく前置詞です。以下に例を挙げます。

 In addition to (     ) a travel arrangement for the CEO, you may be asked to accompany him on his business trip.

 この文の意味は、「社長のために、出張の手配をすることに加えて、出張に同行することが求められるかもしれません」です。

 選択肢は、以下の通りです。

(A) made   (B) make   (C) making   (D) makes

 ここでも、直前のtoに引っ張られて、原形の(B)を選ばないよう、気を付けなくてはなりません。

 先にも述べたように、このtoは前置詞ですので、直後に動詞を置く時は、動名詞にする必要があります。よって、正解は(C) makingです。

 これら3つが、特にTOEICでよく出る「to+動名詞」です。この他、覚えておきたいフレーズが4つあります。その4つとは、以下の通りです。

④lead to Ving「Vすることにつながる」、⑤prior to Ving「Vする前に」、⑥When it comes to Ving「Vするとなると」、⑦the key to Ving「Vする秘訣」です。以下に例文を挙げます。

④Eating sweets in the late evening can lead to gaining weight.

(夜遅くに甘いものを食べると、体重増につながる可能性がある)

⑤Prior to leaving for Tokyo, let’s stop by a kiosk to buy some snacks.

(東京に向けて出発する前に、軽食を買うためにキオスクに立ち寄ろう)

⑥When it comes to learning a foreign language, it is important to memorize a lot of vocabulary.(外国語を学ぶとなると、多くの語彙を暗記することが重要である)

⑦Having a good partner is the key to running a successful business.

(良きパートナーを持つことが、ビジネスを成功させる秘訣である)

 如何でしたか? TOEICによく出る「to+動名詞」の意味と正しい使い方、つかんで頂けましたか?

 「オンライン英語教室のUB English」の「TOEIC対策」では、「to+動名詞」など、ちょっとトリッキーな項目を採り上げ、TOEICのスコアアップを図ります。

 ご興味ある方、まずはお気軽にお問合せ下さい。レッスン内容に関する詳しいご相談は、「無料個別カウンセリング」にて承っております。

 尚、本日(2020年10月24日[土])、『TOEIC前日に解く本<文法・語彙問題100問> Vol.2』(電子書籍)が、Amazon Kindleにてリリースされます。どうぞご活用下さい。