TOEIC Part5では「解く順序」を徹底せよ!


 2020年9月12日(土)に、Amazon Kindleにてリリースした『TOEIC前日に解く本 <文法・語彙問題100問>』(電子書籍)が、おかげ様でご好評をいただき、シリーズ第2弾を出版させて頂くことになりました。

 本日(2020年10月13日[火])、『TOEIC前日に解く本 <文法・語彙問題100問> Vol.2』の予約注文の受付を開始しました。正式リリースは、次回のTOEIC(2020年10月25日[日])の前日の2020年10月24日(土)です。

 同書の狙いは、TOEIC Part 5の「速解きリズム」を掴んで頂くことにあります。それにより、できるだけPart 7に多くの時間を割けるようにすること。そうすれば、「塗り絵」(マークシートを適当に塗りつぶす行為)の数が減るであろう、と。

 同書に収録しているような、TOEIC Part 5形式の文法・語彙問題を解くにあたり、特に意識して頂きたいのが、「解く順序」の徹底です。Part 5は、No.101から130まで、合計30問ありますが、全て同じ順序で解くようにして頂きたいのです。

 では「解く順序」とは、どういったものか。まず、選択肢を見ること。選択肢を見て、何の問題かを瞬時に把握するようにします。例えば、ある動詞の派生語(名詞形、形容詞形、副詞形)が選択肢に並んでいるとします。そうすると、それは「品詞問題」だとわかります。

 多くのTOEIC受験者(とりわけ初心者)は、まず問題文に目をやります。そして、問題文の左隅から右へと目を動かします。そして、文の意味をとろうとします。つまり、英文を日本語に訳そうとするのです。

 そうして、ようやく選択肢を見ます。その後、再び、問題文に目をやります。そして、意味を考えて、合うものを選ぼうとします。全ての問題をこうした手順で解いていると、とてつもなく時間を消費することになります。

 恐らく、Part 5の30問を解き終えるのに、20~30分かかってしまうでしょう。こうなると、Part 7の問題は、まず最後まで解き切れません。マークシートの最後の一列(No.191-200)、ないしはそれ以上を塗り絵することになる確率が高くなります。

 先に挙げた「品詞問題」は、文意を必要とはしません。ほとんどの場合、空所の前後だけで判断できます。①選択肢を見る(1秒)、②空所の位置を確認する(1秒)、③その前後で判断する(1秒)。合計3秒で正答を選べます。以下に例を挙げます。

 The research shows that lifestyle-related diseases such as heart attack and diabetes can be (     ) reduced by having a healthy diet.

A. significance   B. significant   C. significantly   D. signify

 まず、選択肢を見ます。そうすると、動詞signifyの派生語が並んでいることがわかります。つまり、「品詞問題」です。次に、空所の位置を確認すると、前にbe動詞、後ろに動詞の過去分詞形があります。

 「be動詞」と「一般動詞の過去分詞形」の間に割って入ることができる品詞は「副詞」です。何故なら、動詞を修飾する品詞は副詞だからです。副詞は形容詞の語尾に「-ly」が付いたもの。よって、C. significantlyが正解です。

 このように、「品詞問題」は文意を必要とはしません。ですので、素早く解ける問題です。こういった問題で時間を節約し、浮いた時間をPart 7に充てたいところです。そうすると、「塗り絵」が減り、TOEICのトータルのスコアがアップする確率が高くなります。

 ちなみに、この「品詞問題」の文の意味は、「心臓病や糖尿病などの生活習慣病は、健康的な食事を摂ることによって、著しく減らすことができると、その研究が示している」です。正解のsignificantlyは「著しく」という意味の副詞です。

 文意を必要とするのは、主に「語彙問題」です。選択肢に同じ品詞で、違う単語が4つ並んでいる場合は、単語の意味や用法を問う問題です。よって、このタイプの問題は、「品詞問題」のように、3秒で解くのは難しいでしょう。

 とはいえ、必ずしも全文の意味を把握する必要はないかもしれません。意味ではなく語法を問う問題である場合、空所の前後にある単語がヒントになることもあるからです。ですので、まずは空所の前後を確認するようにしましょう。以下に例を挙げます。

 All the employees are required to (     ) with our office regulations that are clearly defined in the labor contract.

A. attain   B. comply   C. observe   D. stipulate

 選択肢に目をやると、意味の異なる4つの動詞が並んでいます。つまり、「語彙問題」です。とはいえ、いきなり問題文の左隅から一言一句読んで意味を理解する必要はないかもしれません。

 そこで、まずは、空所の位置を確認し、その前後を見てみましょう。そうすると、空所の後の前置詞withが目に入ります。4つの選択肢のうち、withと相性の良い動詞はどれか。それがわかれば、必ずしも問題文を訳す必要はありません。

 4つのうち、withと相性の良い動詞は、Bのcomplyです。「comply with N」で「Nに従う」という意味です。また、他の選択肢は全て他動詞なので、直後に目的語となる名詞を置きます。よって、他の動詞は全て不可。正解は、B. complyです。

 ちなみに、この「語彙問題」の文の意味は、「全ての従業員は、労働契約書に明記されている就業規則を遵守することが求められる」です。「~を遵守する」という意味のcomply withは、regulation(s)「規則」と相性の良い動詞(熟語)です。

 このように、極力、時間を節約する方法で解くことを心掛けて下さい。そのために「解く順序」を徹底すること。これを体得するためのトレーニングとして、『TOEIC前日に解く本 <文法・語彙問題100問> Vol.2』をご活用頂ければと思います。

 また、「オンライン英語教室のUB English」の「TOEIC対策」でも、「速解きリズム」を体得するためのトレーニングを行っております。ご興味ある方、まずはお気軽にお問合せ下さい。レッスンの詳しいご相談は、「無料個別カウンセリング」にて承っております。