TOEIC(Part5)が重視する問題とは?


 TOEIC・Part5には、①「文法問題」と②「語彙問題」とがあります。「文法問題」とは、いわゆる「学校英語」で習うような文法項目(分詞や関係詞など)です。一方、「語彙問題」は、選択肢に違う単語が並んでいて、その意味を問うものです。

 それに加えて、TOEIC・Part5では、③「文法問題と語彙問題の両方の要素を含んだ問題」もあります。TOEICで正答数を増やし、スコアをアップさせるには、このタイプの問題を克服しなくてはなりません。

 では、③「文法問題と語彙問題の両方の要素を含んだ問題」とは、どんな問題か。選択肢に、4つの異なる動詞が並んでいて、一見すると、②「語彙問題」に見える問題です。しかし、実際には、文脈だけではなく、語法(文法)の知識も必要とするものです。

 以下に、例題を挙げます。

In case of an earthquake, (     ) calm and find the best way to protect yourself.

(A) become   (B) keep   (C) make   (D) stay

 問題文の意味は、「地震の際は、落ち着いて、身を守る最善の方法を見つけなさい」というものです。まず、文意から判断すると、「落ち着いて」、つまりは「落ち着いた(状態の)ままでいる」ということなので、「~のままでいる」という意味の(D)stayが正解です。

 ただ、文意だけでの判断だと、(B) keepも良さそうですよね。では、何故、keepはダメなのか。この時、語法(文法)の知識が必要になります。

 空所の後のcalmは「落ち着いた」という状態を表す形容詞です。つまり、空所の後に目的語がない、ということです。よって、他動詞のkeepは不可です。keepはkeep O C「OをCのままにしておく」という使い方をする動詞です。

 (A) becomeは、直後に形容詞(補語)を置くことのできる動詞で「C(の状態)になる」という意味を持ちます。ただ、ある状態からの「変化」を表す動詞なので、「落ち着いて(=落ち着いたままでいる)」という文意には合いません。

 (C) makeは「使役動詞」で「~させる」という意味がありますが、他動詞なので目的語が必要です。make O C「OをC(の状態)にさせる」という形で用います(例:He made me angry.「彼は私を怒らせた」)。ですので、ここでは、makeは文法的に不可です。

 TOEICは、「英語(の知識)をいかにコミュニケーションの場で使えるか」を問う試験なので、先に挙げた問題のように、「語の正しい用法」を知らないと解けない問題が多く含まれます(特にPart5)。

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