ライティングの「アイデア出し」は、何故、日本語で行うべきなのか?


 本日、電子書籍のお知らせがあります。拙著『ライティングテスト対策!「アイデア出し」トレーニング②』が、本日、Amazon Kindleにて、正式リリースされました。

 本書は、前回ご好評いただきました『ライティングテスト対策!「アイデア出し」トレーニング①』のシリーズ第2弾です。コンセプトと構成は、第1弾と同じです。「二項対立」の質問が与えられ、それについて、まずYesかNoかを決めて頂きます。

 その後、Yes、Noそれぞれの理由を3つ挙げて頂きます。ここまでの作業が、ライティングテストにおける「アイデア出し」の部分ですが、これは日本語で行って頂きます。英語の学習本なのに、何故、日本語で考えるのか、不思議に思われた方もおられるかと思います。

 書くのはもちろん英語ですが、その前段の「アイデア出し」においては、思考に集中しなくてはならないので、母語で行った方がスムーズに行くはずです。逆に「アイデア出し」の段階から、無理して英語で行おうとすると、「言語面」に意識が向かい、「内容面」にフォーカスできなくなる恐れがあります。

 ですので、「アイデア出し」の段階では、母語である日本語で行うことを薦めています。そうすることで、「内容面」のクオリティを最大限、高めたいところです。そして、実際に文面を書く時に、出したアイデアを英語に直す作業を行います。これは、翻訳作業です。

 人間は、2つ以上のことを同時に行おうとすると、どうしても集中力が削がれてしまいます。そうすると、1つ1つのタスクのクオリティが低下しがちです。ライティングテストで結果を出すには、クオリティが重要ですので、それを考慮するならば、やはり「シングルタスク」(一度に行うタスクを1つに絞る)を重ねた方が得策です。

 「アイデア出し」の時は、「言語面」や「構成面」は気にせずに、あくまでもアイデアを出すことに、100%集中します。そして、書く時には、日本語で考えたアイデアを英語にするなど、「言語面」に100%集中するのです。こうすることで、「アイデア出し」および「ライティング(書く作業)」の両方のクオリティを高めやすくなるはずです。

 ライティングテストで良い結果を出すには、「1つのマルチタスク」(アイデアを考えながら英語にしていく)ではなく、「2つのシングルタスク」を1つずつ行うようにしましょう。

 拙著『ライティングテスト対策!「アイデア出し」トレーニング②』に取り組んで頂く際は、是非、この「2つのシングルタスクを1つずつ行う」ことを意識してみて下さい。