リスニングが苦手な生徒を対象とした「リスニング指導法」


 我々英語講師は、リスニングが苦手な生徒を相手に、リスニングの指導をしなくてはならないことがあります。そんな時、英語講師はどう指導すればいいのか。本項では、この点を論じてみたいと思います。

 一般的な傾向として、リスニングが苦手な生徒は、会話文やパッセージが長くなると、「聞き取れない!」と嘆く傾向にあります。ですので、まずは短めの文を確実に聞き取れるようにするところから始めるといいでしょう。

 例えば、TOEICのリスニング対策なら、Part3、4ではなく、Part1、2の短めの文を確実に聞き取れるようにすることです。そうして、リスニングの負荷を軽くすると同時に、「聞き取れた!」といった喜びを味合わせ、自信を付けさせることが肝要です。

 もう一つの対策としては、「ポイントを絞って聞かせること」です。これまたTOEICを例にとると、Part3、4は、分量も多く、スピードも速いので、英語の初心者やリスニングを苦手とする英語学習者にとっては、負担が重いパートです。聞き取ろうと思っても、音が次から次へと流れていくため、追い付かず、「何の話題かさっぱりわからない」と、お手上げ状態になってしまうのです。

 リスニングが苦手な生徒は、一言一句、しっかりと聞き取ろうとする傾向があります。しかし、リスニングやリーディングとは違い、音声がどんどん消えていくので、全てのワードをキャッチして、内容を理解するのは、不可能です。逆に言うと、一言一句聞き取ろうとするから、かえって聞き取れなくなってしまう、とも言えます。

 こうした事態を防ぐために、予め生徒に、何を聞き取ればいいのかを明確にしておくといいでしょう。例えば、二人の話者が、面会のスケジュール調整をしている会話だとします。その際、「彼らはいつ会うのか?」を聞き取るよう、予め指示を与えます。

 そうすると、生徒は「日時」にフォーカスしながら聞くことになるので、全体を漫然と聞くよりも、情報をキャッチしやすくなります。そうして、「来週火曜日の朝10時」など、具体的な日時を取れれば、自信につながります。

 このように、リスニングが苦手な生徒を相手にリスニングを指導するとなると、相応の「仕掛け」が必要になります。「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher trainingコース」では、授業で活かせる様々な「仕掛け」を、teacher trainerと一緒に作っていくことができます。ご興味ある英語教員の先生方、まずはお気軽にお問合せ下さい。