「説明がわかりやすい英語教師」の特徴


 「あの先生の説明、わかりやすい!」と生徒に言われる英語教師と、「あの先生、訳わかんない」と言われる英語教師がいます。この両者の違いは何なのか。私はこれまでteacher trainerとして、数多くの英語教師を見てきた経験から、その違いを論じて参ります。

 まず、「説明がわかりやすい英語教師」の特徴の一つが、「聞かれたことに忠実に答える」という点です。「何、当たり前のことを言っているんだ!」とお叱りを受けそうですが、「当たり前のこと」ができていない英語教師が意外に多いのです。

 そもそも、質問には、大きく分けて2種類あります。その2つとは、①「Yes/No疑問文」と②「疑問詞疑問文」です。このうち、①「Yes/No疑問文」で聞かれた際、どう答えるか。まずは、当然のことながら、YesかNoで答える必要があります。しかし、これができていない英語教師が少なからずいます。

 例えば、生徒が「先生、このwhichって省略できますか?」と質問したとします。関係代名詞に関する質問です。その際、「二つの文に分けると、先行詞はvisitの目的語だから云々」と、いきなり長々と解説を始める英語教師がいます。

 生徒が知りたいのは「whichが省略できるかどうか」です。ですので、まずはYesかNoかを答えてあげるべきです。「説明がわかりやすい英語教師」なら、まず「はい、(このwhichは省略)できます」と答えます。その上で、理由を説明したり、「何故だと思う?」と発問したりします。これが「説明がわかりやすい英語教師」の特徴です。

 或いは、生徒の質問が「何故、このwhichは省略できるのですか?」だとします。この場合、まずは理由を答えます。その上で、必要に応じて説明を加えます。例えば、「何故なら、このwhichは目的格の関係代名詞だからです」と、まず理由を答えます。これだけで生徒が「あっ、そっか。わかりました。ありがとうございます!」と言えば、それ以上、説明する必要はありません。もし、生徒が十分理解できていないようであれば、「では、この文を二つに分けて考えてみよう」と言って、説明を加えます。

 「わかりやすい説明」のポイントは、「聞かれたことに忠実に答える」ことです。聞かれてもないことを、あれやこれやと説明するのではありません。

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