「関係代名詞which」と「関係副詞where」の使い分け


 「関係副詞whereの正体」を読み、「in(前置詞)+which」=「関係副詞where」ということはわかったけど、「関係副詞where」と「関係代名詞which」の使い分けがよくわからないという方がおられるかと思います。そこで本項では、その使い分けをご説明致します。

 「関係副詞whereの正体」で挙げた2つの例文を見てみましょう。ⒶSeattle is a city where I used to live.「シアトルは、私がかつて住んでいた都市です」。ⒷKyoto is a city which a number of foreign tourists visit.「京都は、多くの外国人観光客が訪れる都市だ」。

 ここで着目すべきは、最後の動詞です。ⒶliveとⒷvisitがどう違うか。Ⓐliveは自動詞、Ⓑvisitは他動詞です。自動詞は、inなどの前置詞を名詞の前に置きます。一方、他動詞は、直後に目的語(名詞)を置く動詞なので、他動詞と名詞の間に前置詞を置きません。

 Ⓐlive in the cityとⒷvisit the city。こうすれば、一目瞭然です。Ⓐには、先行詞となるcityの前に前置詞があり、関係詞を用いる場合は、in(前置詞)を先行詞や関係詞の前に出します。つまり、Ⓐの文は、Seattle is a city in which I used to live. となります。そして、「in which」を「where」に置き換えたのが、Seattle is a city where I used to live. です。

 関係詞を用いた文は、元々2つの文に分かれていました。そのうち2つ目の文の動詞が自動詞か、他動詞かによって、用いる関係詞が「関係代名詞which」か「関係副詞where」かが決まります。では、次の文は、どうでしょう。

 The Princess Hotel is a hotel (     ) I stayed during my business trip last month.「プリンセスホテルは、先月の出張中に滞在したホテルです」。さて、空所に入るのは、(a)「関係代名詞which」か、(b)「関係副詞where」か。

 この文を2つに分けると、①The Princess Hotel is a hotel. ②I stayed at the hotel during my business trip last month. です。2つ目の文の動詞stayは「自動詞」。よって、名詞(the) hotelの前にat(前置詞)を置いています。ですので、The Princess Hotel is a hotel at which I stayed during my business trip last month. となり、at whichはwhereへの置き換えが可能。よって、答えは、(b)「関係副詞where」です。

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