英語の「聞き流し」はNG


 英語が聞き取れないのには原因があり、それに応じた対策が必要だと「英語が聞き取れない原因」の項で述べました。このうち、ネイティブスピーカーが発する英語のスピードについていけないという場合は、英語を聞く絶対量を増やす必要があると述べました。

 このように言うと、生徒から「じゃあ、スピードラーニングのように英語を聞き流す感じでもいいですか?」と、よく聞かれます。これについての私の回答は「No」です。スピードラーニングのクオリティ云々ではなく、「聞き流す」という行為が問題なのです。

 「聞き流す」ということは、つまり「きちんと理解していなくてもOK!」ということになります。内容をきちんと理解していなくても、とにかく音を耳に入れさえすればいい。そうすれば、自然と聞き取れるようになるというのは、大いなる誤解です。

 そもそも「英語を聞き取る」というのは、何を意味するのか。それは、英語の音声が正しく耳に入って、なおかつその聞き取った英文の意味を理解する、ということです。つまり、理解を伴わなければ、聞き取ったとは言えません。

 ですから、英語のインプット量を増やすことは、「リスニング力」を伸ばす上で、必要不可欠ではありますが、ただ聞けばいいというものではありません。そこに理解が伴わなければ、流れる英文は単なる「雑音」と化してしまいます。

 例えば、発話速度が速過ぎて、全く聞き取れず、理解もできない。或いは、話題の背景知識がなく、内容に精通していないために、聞いていても中身が全く理解できない。こういった状態で、いくら英文を「聞き流し」ても、効果は期待できません。

 では、どうすればいいのか。まず、スクリプト(発話内容を書き起こしたもの)を読んだ時、内容を理解できるものを素材として使うべきでしょう。読んで理解できないものを聞いて理解できるはずがありません。

 そこで、リスニング教材を選ぶ際、スクリプトにざっと目を通し、概ね理解できる内容のものを選びます。そして、それを「聞き流す」のではなく、目いっぱい集中して聞くことです。聞くことに100%の集中力を傾けます。

 「聞き流すだけでOK!」といった宣伝文句に踊らされず、「正しいリスニング対策」を施しましょう。「オンライン英語教室のUB English」の「リスニング強化」は、正しいリスニング対策で、あなたのリスニング力向上をお手伝いします。ご興味ある方は、お気軽にお問合せ下さい。