英語教員は「語学留学」すべきか?


 現役英語教員の先生や、英語教員志望の方の中には、「自分の英語力(とりわけ「英会話力」)に自信がない」という方が少なくありません。そして、「次の休みを利用して、語学留学でもした方がいいですかね?」と尋ねられることがしばしばあります。

 英語教員(志望者含む)が「語学留学」をすべきかどうか。これについて、私の個人的な見解は、「Yes (if possible)」です。本項では、その理由について論じてみたいと思います。

 よく「最近はネットで「格安英会話」のレッスンを受けられるので、「語学留学」する必要がなくなった」といった意見が聞かれます。確かに、スカイプを利用した「格安英会話」は、まさに業界の価格破壊を引き起こすほどのインパクトのあるものでした。仮に1日数時間、毎日レッスンを受けたとしても、授業料は「語学留学」するより安く済みます。

 一方、「語学留学」するとなると、授業料に加えて、渡航費や滞在費がかかります。こうした「コスト」面だけに目を向けると、ネットでの「格安英会話」に軍配が上がります。しかし、「語学留学」には、ネットでの「格安英会話」では得られないものが多く含まれます。まず、語学面。ネットでの「格安英会話」の場合、英語を使うのはレッスン中に限定され、レッスンが終わると、日本語の環境に引き戻されます。

 一方、「語学留学」すると、イギリスやアメリカなどの英語圏に滞在した場合、終日、英語の環境に身を浸すことができます。また、直接、人との会話がなかったとしても、街を歩くだけでも勉強になります。看板や標識など、目に入るもの全てが「活きた教材」です。

 また、カフェやパブに入店すると、メニューも英語、注文も英語、店内の案内も英語、放送(イギリスのパブではよくサッカーなどのスポーツ中継が流れています)も英語と、周囲が全て英語という状況に身を置くことになります。生活の場すべてが「教室」と化すのです。

 街を歩いたり、カフェに入ったりといった日常的な行為を通じて、英語(言語)と文化をセットで学ぶことができる。これは、英語教師にとっては、大きな財産となります。何故なら、言語と文化は互いに密接な関係にあり、切り離せないものだからです。よって、その言語が話される土地の文化を学ぶことは、語学教師としての幅を広げることにつながります。ですので、状況が許すなら、ぜひ「語学留学」されることを薦めます。

 「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher trainingコース」では、文化面の指導を日頃の英語の授業にどう組み込んでいくかについて、先生と一緒に考えながら授業計画を練っていきます。ご興味ある英語教師の先生方、および英語教員志望の方々、まずはお気軽にお問合せ下さい。