生徒に英語学習法を聞かれた時の対処法


 「どうすれば英語が聞き取れるようになりますか?」など、英語学習法に関する質問を生徒から受けることがあり、その時どう答えるべきかで悩んでしまう。こんな声を英語教師の先生から聞くことがあります。この時、英語教師は何等かの答えを出さねばなりません。何故なら、英語を習う多くの生徒は、英語の学習方法を知りたがっているからです。

 また、生徒は先生を「英語ができる人」だと認識しています。それ故、「どうすれば自分も先生のようになれるのか?」という思いを持っているものです。ですから、先の質問を言い換えると、「先生はどうやって英語が話せるようになったのですか?」となります。ですので、あまり難しく考える必要はありません。要するに、先生ご自身の経験を語ればいいのです。例えそれが学術的なエビデンスに基づいたものでなかったとしても、です。

 そもそも質問が大きすぎて、的確な答えを出し辛いものです。これは野球に例えると、イチロー氏に「どうすればヒットを打てるようになりますか?」と聞いているようなものです。つまり、生徒の「質問力」に問題がある、ということです。こう聞くと、イチロー氏は「練習あるのみ」と答えるしかないでしょう。それと同じで、「どうすれば英語が聞き取れるようになりますか?」などと聞かれても、「勉強あるのみ」としか言いようがありません。

 質問を額面通り受け取ると、こうした解答しかできないことになってしまいます。ただ、それだと生徒は納得しないので、英語教師は何等かの答えを出してあげる必要があります。そこで、先にも述べたように、先生の経験の一部を語るというのは有効な手だと思います。例えば、先の「聞き取り」に関する質問なら、「英語を聞く絶対量を増やさなきゃいけない。そのために僕は毎日、通勤の行き帰りに英会話を聞いているよ」とか。この解答には、①solution(解決策)と②example(具体例)が含まれています。①は「英語を聞く絶対量を増やす」で、②は「毎日、英会話を聞いている」です。

 このように、生徒からの「英語学習法」に関する質問を受けた時は、先生の経験を交えて答えてあげるといいでしょう。その際、2つのポイント(solutionとexample)を含めて答えてあげると、生徒は英語の学習方法をイメージすることができ、納得しやすいのです。

 ただ理想は、英語4技能(スピーキング、リスニング、ライティング、リーディング)の学習方法を体系化することです。その体系化した知識を身に着けていれば、生徒の英語学習法に関する質問に、より明確に答えられるようになります。「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher trainerコース」では、「英語学習法」を体系化し、生徒に対して、しっかりとした根拠を持った英語学習法を伝授するためのお手伝いをさせて頂いております。ご興味お持ちの英語教師の先生方、まずはお気軽にお問合せ下さい。