英検というと、学生さんが受ける試験という印象をお持ちの方が少なくないようです。実際、英検を受ける学生さんは多いですし、学校単位で受験する中学や高校もあります。
英検が学生さんに人気の理由は、試験内容が指導要領に準拠しているからです。よって、学校の進捗状況に合わせやすいのです。
例えば、英検３級であれば、レベルの目安が「中学卒業レベル」であることから、中学３年生、もしくは高校１年生が、「中学英語」を修めた証として受けることができます。
では、大人の英語学習者は、英検には不向きなのかと言うと、決してそんなことはありません。
それどころ私は、大人の生徒さんには、むしろ英検を奨励しているぐらいです。英語を久々に学ぶという方には特に、です。
例えば、２２歳で大学を卒業し、それから約２０年が経過したという方。大学卒業以来、英語から遠ざかっている。
基礎的な単語や文法も忘れ気味。でも、ちょっと前から英語はやりたい（やり直したい）と思っていた。
こういった方が、いざ英語に取り組もうという時、何にどうすればいいのかがわからず、なかなか前に進めない、ということが少なくないようです。
こういったケースでは、やはりまず、いわゆる「中学英語」のおさらいから始めるのが妥当だと言えます。
中学英語のおさらい。これには、単語や熟語を習熟したり、文法を学びなおしたりする必要があります。
また、単にそれらを覚えるだけではなく、ある程度、まとまった文章を読んだり、書いたりもできるようにならねばなりません。
加えて、聞き取り（リスニング）も大事です。それに、せっかく英語をやるからには、話せるようにもなりたいですよね。
いわゆる「英語４技能」（読む、書く、聞く、話す）をバランスよく強化したいところです。そういった意味でも、英検はお薦めです。
英検は、英語４技能を包括した試験です。よって、英検対策を通じて、英語４技能をバランスよく鍛えることが可能です。
また、英検は級別に分かれているので、自分のレベルに合わせて、級を選んで受験することができます。だから、「ステップアップ型」の学習がしやすいのです。
中学英語を一通りおさらいし、「英検３級」を受ける。合格すれば、その上の「英検準２級」（高校中盤レベル）に臨む。英検は、こうしたステップアップが図りやすいのです。
だからこそ、英語を久々に取り組む大人の方には、英検をお薦めしたいのです。英検対策を通じて、英語のレベルアップを図る、ということです。
「中学英語のおさらい」と言うと、「中学校の英語の授業で使われている教科書を買ってきて、それを使って、勉強し直さなくては」と考える方が、少なからずおられます。
もちろん、それも悪くはありません。ただ、学習効率という観点でいえば、決して良いとは言えません。
また、もう少し実践的な内容に取り組んだ方が、大人の英語学習者にとっては、刺激があっていいのではないかと思います。
その意味で、英検３級対策に取り組むと、実践的な内容で、中学英語のおさらいができます。また、同時に、英語４技能の強化を図れます。
だからこそ私は、英語を久々に取り組む方で、中学英語のおさらいが必要という大人の方には、英検３級対策を薦めています。
そして、準２級、２級と、少しずつレベルアップしていく。そうすることで、英語力を着実に伸ばすことができます。
それに、「合格」を勝ち取ることでの喜びを味わうこともできますし、また、励みにもなります。
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