英語教師の悩み相談5(Q:生徒が英文を訳せない時、どうすればいいですか?)


 英語の授業で、英語の長文読解などを指導している時、生徒に英文を日本語に訳させることがあります。その時、生徒がうまく訳せずに、黙ってしまうことがあります。そんな時、英語講師はどうすればいいのか。本項では、その対処方法を論じてみたいと思います。

 そもそも何故、生徒が英文を訳せないのか。様々な原因が考えられます。例えば、「英文の中に知らない単語がある」というのも考え得る原因の一つです。ただ、この場合、多くの生徒が、「〇〇っていう単語の意味がわかりません」といった反応を示します。

 むしろ「単語は全部知っているはずなのに訳せない」という時に、生徒は黙り込んでしまうことが多いのです。何故なら、どこがわからなくて訳せないのかが、わからないからです。

 こういった場合、ほとんどが「文構造をつかめていない」のが、英文を訳せない原因だと考えられます。文構造がつかめていない。つまりは、SV(主語と動詞)がとれていない、ということです。

 この場合、優先すべきは、「本動詞(主動詞)を見つけること」です。本動詞が見つかれば、自ずと主語(主部)がどれかがわかります。文頭から本動詞の直前までが「主部」ということになります。

 関係詞句などが挿入されていたりすると、一つの文の中に動詞が複数含まれることがあります。その場合、どれが本動詞かがわからなくなってしまう生徒がいます。ですので、生徒が英文を訳せずに黙ってしまった時、「動詞はどれですか?」と尋ねるといいでしょう。

 そうしたやり取りを通じて、本動詞を見つけます。そして、本動詞の意味を確認し、主部の意味を取るようにします。その時、主部の中の「主語」がどれかを確認するようにしましょう。

 例えば、Those who wish to start their own business are highly encouraged to attend the upcoming seminar. という文だと、Those who wish to start their own businessが「主部」で、Thoseが「主語」です。「主語」を確認した後、「主部」の意味を取る。そうして、SVの意味と構造を把握できれば、英文を訳せるはずです。

 「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher training(英語教員養成)コース」では、生徒が英文を訳せないなど、実際の英語の授業で起こり得るシーンを想定し、その時の対処方法をteacher trainerと一緒に考えながら、トレーニングを行います。

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