TOEICのスコアを950点から990点(満点)にするには?(2)


 前項『TOEICのスコアを950点から990点(満点)にするには?(1)』で、TOEIC満点奪取を果たす上で、不可欠なことが2つあると述べました。その2つとは、①「凡ミスをなくすこと」と、②「新たな知識の上積み」です。本項では、②を議論します。

 TOEICのスコアが950点を越えてくると、知識不足が原因で解けないという問題は、ほとんどないはずです。しかし「ほとんどない」であって「全くない」とは限りません。

 中には、4つの選択肢のうちの2つで迷って、誤答を選んでしまうということもあるかもしれません。それが、全200問中、わずか1~2問の世界です。ですので、極めて低い確率ではあるのですが、殊、TOEIC満点奪取にこだわるなら、そのわずか1~2問のために奮闘しなくてはなりません。

 何とも非効率な話ではあるのですが、TOEIC満点奪取を狙う人にとっては、宿命とも言うべきものです。ですので、ここは「TOEICで満点を獲るため」と割り切って、頑張り続けるしかありません。

 とはいえ、何をどう頑張ればいいのか。「もう、既に十分頑張ってるよ!」という皆様の声が聞こえてきそうです。確かに、TOEIC満点を目指して頑張っておられる方は、TOEICの類題もたくさん解いておられることかと思います。

 では、ここから更に何をすべきか。やはり私は、「語彙・語法の知識の強化」であろうと思います。と言うのも、「4択のうちの2択で迷って誤答を選んでしまうという問題」は、そのほとんどが、語彙や語法の知識を問う問題だろうと思うからです。

 Part5の問題番号121~130番の間に、難度の高い語彙や語法の知識を問う問題が出題されることがあります。Part5の問題は、Part7のように、本文中に答えの在処があって、それを見つけ出すといったものではありません。

 語彙や語法の知識を問う問題は、「知ってるか、知らないか」で決まってしまいます。それだけに、「知らない」ものが出題されると、その時点でアウトです。その意味では、非常に恐ろしい問題です。

 この「Part5の終盤に登場する可能性のある難度の高い語彙や語法の知識を問う問題」。具体的に、どんな問題が出るのか。例えば、英検1級の語彙問題のような、見たことも、聞いたこともないような単語が選択肢に並ぶ、というものではありません。

 むしろ、見たことのある単語だけれども、その単語が持つ意外な意味や用法の知識を問うものです。辞書を引くと、第一義ではなく、第二義や第三義で出て来るものです。

 TOEICは、そもそも、英語のコミュニケーション能力を測る試験です。よって、実際のコミュニケーションの場で使われる単語の意味や正しい使い方を知っているかどうかを問う問題が多く出題されます。

 英検1級の語彙問題で問われる語彙などは、例えば、英字新聞の記事に、たまにお目見えするような単語で、日常会話やビジネスなどのコミュニケーションの場では、決して見聞きすることのないものです。

 TOEICでは、そういった類の語彙は扱いません。ですので、TOEICに出て来る語彙は、英検上級(準1級や1級)と比較すると、実に平易なものです。それだけに、かえって厄介な面もあります。

 と言うのも、多くの英語学習者は通常、既に意味(特に第一義)を知っている単語を、わざわざ辞書で調べようとはしないからです。だからこそ、その既知語の第二義や第三義というのは、盲点になりやすいのです。

 ところが、TOEICは、その点を突いてくることがあります。とはいえ、その割合は圧倒的に低く、全200問中、せいぜい1~2問です。しかし、そのわずか1~2問が、TOEIC満点奪取の大きな壁となり得ます。

 それだけに、TOEIC満点奪取にこだわるならば、そのわずか1~2問の壁を乗り越えるための学習を施さねばなりません。英検のように、範囲がはっきりと示されている訳ではないので、本当に気の遠くなるような作業です。

 しかし、ものは考えようです。そもそも、英語学習には終わりはない訳で、自身の英語力に更なる磨きをかけるチャンスでもあります。盲点となるような既知語の第二義、第三義を抑えることで、また一つ、知識が増えるのですから。

 そうして、取り組んでいくと、これまでとは、学習の仕方が少し変わってくるはずです。今までなら「これは知っているからいいよ」といって流していたものを、「ちょっと待てよ」と言って、立ち止まる。そして、英和辞典で語義や用法をチェックするようになるでしょう。

 そうした地道な努力を続けていくうちに、「新たな知識の上積み」が得られます。TOEICのスコアが950点の時の自分よりも、更に知っている項目が増えた状態になる。こうして、更に自分をパワーアップさえ、TOEICに臨めば、いずれ満点に手が届くはずです。

 それを信じて、英語学習を続けて下さい。もう既に、相当に高い英語力を有しておられるはずですから、私如きにできることなど、あまりないかもしれませんが、ご希望であれば、諸々サポートさせて頂きますので、どうぞお気軽にお問合せ下さい。

 私が運営する「オンライン英語教室のUB English」では、「完全マンツーマン」による「TOEIC対策」を実施いたしております。「TOEIC満点まであと少し!」という方にも、「レッスン+学習アドバイス」という形で、サポートさせて頂いております。レッスン内容に関する詳しいご相談は、「無料個別カウンセリング」にて承っております。

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