英語の授業を円滑に進めるために英語講師が生徒に伝えるべきこととは?


 英語習得において、最も大事な要素は語彙の知識を増やすこと。それには、英文を読んだり、聞いたりする中で、未知語に遭遇した際、その意味を辞書で調べる必要があります。至極当然のことなのですが、この行為を怠る生徒が少なからずいます。例えば、読解問題の宿題を出した際、ただ問題を解くだけでなく、本文を精読し、未知語の意味を事前に調べておく。これ位のことは、生徒として最低限すべきことのはずです。

 ところが、ただ問題を解くだけで、未知語をそのままにして授業に臨む生徒がいます。そして、授業で内容確認をした時、「これってどういう意味ですか?」と講師に単語の意味を尋ねるのです。講師は単語の意味を教えます。生徒にとっては楽かもしれませんが、せっかくの学習機会を逸してしまっているのです。未知語の意味を知るという目的を果たすだけなら、辞書を引こうが、講師に聞こうが同じです。しかし、その二つは中身が全く違います。

 未知語の意味を講師に聞いた場合、たいていその意味を知るだけで終わってしまいます。何故なら、授業時間は有限で、授業のテーマは他にあるからです。だから、講師は単語の意味確認のためにあまり多くの時間を割きたくはないと考えます。

 一方、学習者自身が未知語を辞書で調べる場合はどうか。辞書には、その単語が持つ複数の語義(単語の意味)が載っています。また、辞書によっては、語義だけでなく、用例もたくさん載っています。用例を見ることで、語の使い方を学ぶことができます。他にも、派生語(元の単語が動詞なら、その名詞形や形容詞形、副詞形など)も併記されています。派生語を同時に学べば、語彙数を一気に増やすことができます。授業内で講師から教わる場合、ここまで詳しく学ぶのは時間の都合上、不可能です。

 語学の上達には、辞書の多用が不可欠です。また、これは、授業で教わるものではなく、学習者自身が取り組むべきことです。

 自分でやるべきことは自分でやる。そして、必要に応じて講師の助けを乞う。これこそが「正しい英語学習法」です。何でも人から教わろうとせず、主体的に取り組む姿勢が学習者には求められます。英語講師は、このことを折に触れ生徒に伝え、自分でやるべきことは自分でやる習慣を生徒に身に着けさせる必要があります。このことが周知徹底されたクラスは、授業運営がスムーズになり、生徒の学習効率や吸収率も高まります。

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