英語の授業で生徒の自主性を育むには


 私は過去20年間、英語講師を務め、約3万コマの授業を担当して参りました。その経験から申しますと、「英語が伸びる生徒」には、ある共通点があります。それは「(生徒自身が)主体的に取り組む」という点です。

 自身の英語力を伸ばすために、何をどうすればいいのかがわからない。そこで適切なアドバイスを得ようとスクールに通い、講師の指示を仰ぐ。それにより「すべきこと」がわかれば、後は迷わず目標に向かって邁進する。

 その後は、学習の方向性がずれていないかを講師にチェックしてもらいながら、自主学習を生徒自身が主体的に進めていく。もちろん、わからないところを質問し、講師に教わることもありますが、基本は自分で進めていく。これが「英語が伸びる人」の特徴です。

 逆に、受け身の姿勢で授業に臨む人は、なかなか思うように伸びません。講師から与えられたことはきちんとこなすけれども、それ以上のことは決してやらない(やろうとしない)。このタイプの生徒は、そこそこは伸びますが、大きく飛躍することはありません。中には、与えられたことすらきちんとこなせない(こなさない)生徒がいます。もちろん、自主的に学ぶということもしません。こういう人は、授業料を無駄にしているとしか思えません。

 誰に言われなくてもやるAタイプ。指示を仰ぎつつ自分でも積極的に取り組むBタイプ。与えられたことしかやらないCタイプ。与えられたことすらやらないDタイプ。私が今まで出会った生徒で最も多いのがCタイプです。次に多いのがBタイプ。少数派ですが、Dタイプもいます。Aタイプは滅多にいません。これは、会社組織も同様です。いわゆる「指示待ちタイプ」が一番多いのではないでしょうか。

 では、CタイプをBタイプに変えるにはどうすればいいのか。それは「教え過ぎない」ことです。講師が教え過ぎると、生徒は「指示待ち」になりやすいのです。Don’t over-teach.「教え過ぎてはならない」と頭では理解しつつも、講義形式の授業をすると講師の性でつい教え過ぎてしまう。しかし、これでは、生徒の英語力を劇的に伸ばすことはできません。

 では、どうすればいいのか。やはり、Student-centered「生徒中心」の授業を行うことです。演習など、活動を多くすることで、「生徒にやらせる」ことが重要です。「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher trainingコース」では、「生徒にやらせる」ことを意識したStudent-centeredの授業の組み立てを、先生個々の状況に合わせて、teacher trainerと一緒にプランニングしていきます。ご興味ある英語教員の先生方、ぜひお気軽にお問合せ下さい。