一日の終わりに、その日の授業を振り返った時、「よし、今日はうまく行ったぞ!」という時と、「何か今一つだったよなぁ」という時がある。英語教師の先生なら、誰しも経験があるのではないでしょうか。
授業がうまく行くかどうかのポイントはどこにあるのか。私は「立ち上がり」にあると考えます。スムーズな立ち上がりができるかどうかが、授業が円滑に進むか否かの分かれ目になると考えています。
よく、授業の冒頭は、生徒がまだ授業モードに入っていないため、ちょっとした雑談をして和ませようとする先生がいます。しかし、私は基本的に「雑談は不要」という立場です。
非常に窮屈な考え方だと思われるかもしれませんが、私は「授業は1分たりとも無駄にしてはならない」と考えます。何故なら、生徒は直接的であれ、間接的であれ、授業料を支払っているからです。
それにもかかわらず、教師が授業と無関係な雑談に高じるというのは、厳しい言い方をすれば「職務怠慢」とも言える行為です。もっとも、次の活動につなげるための「仕掛け」としての雑談なら、全く問題ありません。
私が授業に臨む時は、いきなり「本題」から入ります。例えば、英単語のミニテストをやると生徒と約束していたのであれば、授業の冒頭でそれをやります。そうして、多少、強引にでも生徒を授業に引き込んでしまうのです。
そういったことを毎回続けていくうちに、生徒も「この先生は雑談をしない人だ」ということを認識するようになります。そして、「この先生が教室に入ってきたら授業開始だ」と条件反射的に思わせるのです。
授業(とりわけ生徒が若い場合)は基本、「教師主導」で進めなくてはなりません。ですから、教師が「今から授業をやると言えばやる」といった有無を言わせぬムードを作ることも大切です。授業の冒頭で雑談するというのは、生徒のペースに合わせることを意味します。
余計な雑談はせず、いきなり「本題」に入る。そして、やるべきことをやる。このように立ち上がりを「ピシッと」やることが、スムーズな授業展開を生む要諦と言えます。「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher trainingコース」では、授業で好スタートを切るための練習をTeacher trainerと一緒に行います。ご興味ある英語教員の先生方、まずはお気軽にお問合せ下さい。