日本人英語教師が担当する授業で最も多いのが「リーディング」です。そのリーディングの教え方がよくわからない、というご相談を英語教師の先生方からよく受けます。本項では、リーディングの授業の進め方について、論じてみたいと思います。
リーディングで確認すべきことは、大きく2つあります。その2つとは、①「内容把握」と②「語法確認」です。では、この2つをどうやって行えばいいのか。
まず、①内容把握について。多くの英文読解の問題集やテキストには、予め内容把握の問題が用意されています。その場合はそれを活用します。ない場合は、先生が作るのもいいですし、口頭で確認するという方法もあります。
通常、試験においては、先に問題文に目を通し、その答えを本文中から探し出すという方法が有効ですが、リーディングの授業においては、articleをきちんと読ませることに主眼を置くべきなので、問題文の先読みは敢えて不可とした方がいいでしょう。
全文を読み、内容をしっかりと頭に入れてから、内容把握の問題にとりかかる。その際、できれば本文を見返さないよう指示するといいでしょう。「後で見返してもいい」ということを知っていると、生徒は本文を読む際、集中力を最大化させない恐れがあります。
本文を一通り読み、内容把握の問題を解き、解答・解説が済んだら、「精読」を行います。一文ずつ読んで訳していくことで、細部まできちんと読み取れているかどうかを確認することができます。全文を訳す時間がなければ、paragraphを選んで精読するのもOKです。
この「精読」という作業は、「内容把握」と「語法確認」の両方の要素を含んだもので、大変有効な練習方法の一つです。但し、「精読」の段階では、訳読にフォーカスさせ、語法の解説は必要な時にだけ行うようにし、詳しくは後ほど別途行います。
精読(訳読)を終えた後は、②語法確認を行います。ここでは、内容ではなく言語材料に意識を向けさせます。例えば、時制などの文法的なことや、コロケーション(単語同士の相性)や類語など、語法面について詳しく解説します。この時、ライティングで使えそうな表現などにも触れ、生徒に「使う」ことを意識させることも重要です。
このように、「内容」と「言語」の両方をカバーする。これが、リーディングの指導における重要なポイントです。「オンライン英語教室のUB English」の「Teacher trainingコース」では、上記の内容を模擬授業で練習できます。ご興味ある英語教員の先生方、まずはお気軽にお問合せ下さい。