リスニングのコツはあるのか?


 かつて日本の英語教育は「文法訳読式」がメインで、音声教育が圧倒的に不足していました。今のように、受験でリスニングが課されることもありませんでした。よって、その頃に英語教育を受けた今の40代以上の方は、リスニングを苦手とする方が少なくありません。

 40~50代で、リスニングを苦手とする方からよく聞かれる質問の一つが、「英語を聞き取るには、何かコツがあるのですか?」というものです。この問いに対する私の回答は、「あるような、ないような」です。

 こう言うと、多く方が「え~、そんなあいまいな言い方、しないで下さい!」とおっしゃる。そして、『「あるような、ないような」ってことは、(リスニングのコツは)あるんですよね?』と尋ねます。こう聞かれると、「まぁ、そうですね」と答えるしかありません。

 では、「リスニングのコツ」って、いったいどういうものなのか。この点を本項で論じてみたいと思います。

 リスニングの大前提として、そもそも「想定外のことは聞き取りにくい」ということが言えるかと思います。これは、英語に限らず、母語である日本語であっても同じです。例えば、家で何かの用事をしている時に、急に妻(又は夫)から何かを問われると、多くの場合、「えっ、何て?」と聞き返すことになると思います。

 同じ質問が、会話の流れの中から出てきたものであれば、間違いなく聞き取れたはずです。何故なら、会話の流れから、その質問が想定できるからです。

 この「リスニングの大前提」を理解すれば、リスニングへの「備え」がしやすくなります。例えば、TOEICのリスニング問題(特にPart3および4)を解く時、いきなり会話文を聞くと、中身が頭に入りにくいはずです。

 そこで、会話文を聞く前に、質問文と選択肢に目を通します。そうすると、会話の概要を想定できるので、聞き取りやすくなります。また、質問を事前に頭に入れておくことで、「何を聞き取ればいいのか」がわかっているので、会話文を聞き取りやすくなります。敢えて言えば、こういった「備え」をすることが、「リスニングのコツ」と言えるかと思います。

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