『「仮定法過去」とは?』の項で、「仮定法過去」の定義を述べました。その定義とは、「現在の事実に反する内容」というものです。では、「現在」ではなく「過去」の事実に反する内容だとどうなるのか。それが、本項のテーマでもある「仮定法過去完了」です。
仮定法過去完了の文は、「もしV1していたら、V2しただろうに」といった意味になります。型は、「If + S1 + had + V1pp, S2 + 助動詞の過去形 + have + V2pp.」です。
例えば、If I had studied harder, I could have passed the exam.「もし、もっと一生懸命勉強していたら、その試験に合格できただろうに」といった文。これは、仮定法過去完了の典型的な文の一つです。
If節の訳を見ると、「もっと一生懸命勉強していたら」とあります。つまり、「一生懸命勉強しなかった」のが、過去の事実です。If節は、その過去の事実に反する内容を述べています。ですから、仮定法過去完了の定義は、「過去の事実に反する内容」となるのです。
「型」に着目しますと、If節の時制が「過去完了形」(had + Vpp)になっているのが、大きな特徴の一つです。「仮定法過去」の文のIf節の時制は「過去単純形」でしたね。ですので、仮定法過去完了のIf節の時制は、それよりも一つ時制を古くした形です。
そして、主節(帰結節)の方は、主語の後、「助動詞の過去形+have+Vpp(動詞の過去分詞形)」となっています。これも、「仮定法過去」の主節(「助動詞の過去形+V(原形)」よりも、時制が一つ古くなっています。
では、「仮定法過去完了」は、どういう場面で用いるのか。先の例のように、「後悔」を表す際によく用います。例えば、If I had had your phone number, I would have called you at that time.「もしあなたの電話番号を知っていれば、あの時、電話しただろうに」など。
後悔の念を表す場合は、「仮定法過去完了」の代わりに、「should + have + Vpp」(Vすべきだった)を用いることもできます。例えば、I should have studied harder (so that I could pass the exam).「(試験に合格できるように)もっと一生懸命勉強すべきだった」と。
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