英語の授業をしていますと、本文や会話文の中に「仮定法」が、しばしば登場します。特に、英文法の指導が求められる授業では、「仮定法」は無視できない文法項目です。そこで私が「ここでは仮定法過去が用いられていますね」などと言うと、「すみません、仮定法過去って、よく聞くんですけど、いまいちよくわからないんです」という生徒が少なからずいます。そこで、本項では、「仮定法過去とは何か?」について論じてみたいと思います。
「仮定法」は、英文法書には必ず載っている重要な文法項目の一つです。そこで、「仮定法」の章を開けると、「仮定法過去」という項目があります。そこには、「仮定法過去」の定義として、「現在の事実に反する内容を述べる際に用いる」などと書かれています。
この定義、確かに間違いではないのですが、「今一つピンと来ない」という人が多いのではないでしょうか。そこで、例を用いて説明します。例えば、If I were you, I would change jobs.「もし私があなた(の立場)だったら、転職するだろう」という文。
当然のことながら、私(=I)は、あなた(=you)ではないですよね。ですので、「もし私があなた(の立場)だったら」というのは、「現在の事実に反する内容」なのです。ですから、上の例文は、「仮定法過去」の文ということになります。
他にも、What would you do if you were the prime minister?「もしあなたが首相だったら、どうしますか?」という文。ここでもやはりyou「あなた」は、the prime minister「首相」ではないので「現在の事実に反する内容」、つまりは「仮定法過去」の文です。
「仮定法過去」の文のもう一つの特徴は「時制」です。上の2つの例文をご覧頂くと、if節の中の動詞は、いずれもwereが使われています。つまり、動詞の時制は「過去単純形」だということです。
また、主節の時制も過去形です。上の2つの例文では、いずれもwouldという助動詞の過去形が使われています。「仮定法過去」の基本は、「If+S1+V1(過去単純形), S2+助動詞の過去形+V2(原形)」です。この理屈と型を抑えておけば、「仮定法過去って何ぞや」と悩むことはなくなるはずです。
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