英文法の学習参考書を見ると、必ずと言っていい程、最初の章に「文型」が載っています。「英語の5文型=SV(第1文型)、SVC(第2文型)、SVO(第3文型)、SVOO(第4文型)、SVOC(第5文型)」です。
ところで、「文型って、英語をマスターする上で、本当に必要なの?」と思ったこと、ありませんか?本項では、この点を論じてみたいと思います。英語の5文型の知識が必要かどうか。これについて、私の見解は「一応、知っておいた方がいい」というものです。
最近は、あまり見かけなくなりましたが、昔はよく入試などで、「これは何文型か?」という問題が出題されました。英文を見て、何文型かを当てる。このこと自体は、大して重要なことではありません。
では、どういう時に、文型の知識が必要になるかと言うと、「動詞の使い方」を知る時に必要になります。例えば、「話す」という意味の動詞。英語にはspeak, tell, talkなど幾つかあります。これらの動詞、意味は似ていますが、使い方が違います。
例えば、Could you tell me the story, please?「私にその話をしてくれませんか?」という文。you=S(主語)、tell=V(動詞)、me(目的語1)、the story(目的語2)の第4文型です。つまり、tellは、第4文型をとる動詞だということです。
一方、talkはどうか。Could you talk to me about the matter?「その件について私に話してくれませんか?」という文。you=S(主語)、talk=V(動詞)の第1文型です。つまり、talkは、第1文型をとる動詞だということです。
このように、「文型は使う動詞によって決まる」ということです。ですので、文を見て、何文型かを当てることが重要なのではなく、むしろ「動詞の使い方」、つまりは「語法」を知ることが重要なのです。
その意味で、文型は「文法」というよりは「語彙」の範疇だと考えるべきしょう。ですから、動詞を覚える際、単に意味を覚えるだけでなく、辞書に載っている例文などを見て、文型を含めた語法(使い方)を語義とセットで覚えた方がいいでしょう。
「オンライン英語教室のUB English」が開講する「基本英文法」では、文法と語彙を切り離して学ぶのではなく、むしろ両方をセットで強化することにより、「使える英語」をマスターすることを目指します。ご興味ある方、どうぞお気軽にお問合せ下さい。