「英検1級二次試験」というのは、登頂直前に立ちはだかる「大きな関門」と言えます。実際、他の級と比べ、1級の二次試験は合格率が低い(2016年現在で約66%)のです。一次を受かって、その直後に受けた二次試験では、「敗北」する受験者が少なくありません。
そもそも、英検1級の一次試験をパスする時点で、相当に高い英語力を有していることは明らかです。それでも、二次試験では苦労する人が多いのです。そこで、本項では、
「英検1級二次試験」にどう臨むべきかについて論じてみたいと思います。
「英検1級二次試験」では、ご存知の通り、5つのトピックが用意されています。1分間の考量時間で、そのうちの1つを選んで、2分間のスピーチに備えます。この時、多くの受験者は、「話しやすいトピックはどれか?」を考えます。
確かに、「トピック選び」は重要です。話しにくい話題を選択してしまうと、アイデアが浮かばず、2分間のスピーチが苦しい展開に陥ることが容易に想像できます。そこで、「話しやすいトピック」に固執するあまり、選ぶことに多くの時間を消費してしまう受験者がいます。そうなると、スピーチの準備の時間が短くなってしまいます。
また、5つのトピックの中に、必ずしも「話しやすいトピック」が含まれているとは限りません。選ぶことに多くの時間を費やしたものの、「自分の得意分野がない」となると、話題は難しい上、準備も不十分となり、苦しいスピーチになることが予想されます。
「トピック選び」と「スピーチ準備」。どちらも重要ではありますが、私は後者、つまり「スピーチ準備」を重視すべきだと考えます。理想は、「トピック選び」を最初の10秒で済ませて、残りの50秒間を「スピーチ準備」に充てることです。長くても20秒以内にトピックを選び、最低でも40秒は「スピーチ準備」に充てたいものです。
「そんな短時間だとトピックを選べない」という方もおられます。その場合、上の2つ(ないし3つ)の中から選ぶようにするといいでしょう。つまり、残りは捨てるということです。いずれにせよ、「スピーチ準備」を重視し、考量時間の多くをそれに費やします。その間に、アイデアを2つ(又は3つ)出すよう努めます。それができれば、トピックが必ずしも自分の得意分野のものでなくても、2分間のスピーチは形になるはずです。準備不足でスピーチがグダグダになってしまう事態だけは避けたいものです。
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